『ファイナルファンタジー6』の戦闘システムを特徴づけるものに、主人公たちそれぞれが持つ、個性的な『オリジナルコマンド』がある。 ロックの「ぬすむ」やエドガーの「きかい」、ゴゴの「ものまね」などがそれだ。 これら個性的な『オリジナルコマンド』の中に、たった一つ、やっかいな特徴を持つものがあった・・・。
「 はあぁぁぁっ 」 高められた「気」が体内を駆けめぐる感覚に、心をふるわせる――だが、しかし。 (俺は・・・やれるのか?) 心に迷いが生まれ、心が挫けそうに―― 『 いや、やれる!大丈夫だ! ヒットポイント満タン、ステータス異常なし。調子は上々ってことだ! 隊列だって後列じゃん?(←ちょっと情けない) しかも初めての「先制攻撃」だ!自信を持てよ、タフガイ!!!!! フレーフレー、モ・ン・ク!』 自分で自分にエールを送り、男はファイトを取り戻す。これが噂の武技言語だ!(嘘) 「 いくぜ!」 男の激しい気合。 敵がひるんだその瞬間・・・なぜか男の仲間たちは空(TV画面の上方)を見上げる。 つられて敵も見上げた。 視線の先には、なにも、無かった。 次の瞬間、 男の体が、閃光をはなった! ・・・って、それだけ!?(爆) 「 な、なんで『オーラキャノン』って表示されないんだよぉぉぉっ(TT)」 空(TV画面の上方)に向かって、男は悲痛な?叫びをあげた。 「 ……はぁ。」 男の隣にいた金髪の女性が「やれやれ」といったふうに、ため息をつきつつ呪文の詠唱を行なう。 そして、すみやかに空中(しつこいようですがTV画面の上方)に『サンダラ』と表示され、数秒後には敵が一掃されていた。 「 なんかさあ、気が抜けるのよねー。『コマンド名』が表示されないうちにピキーンってやられると。」 先ほど魔法を放った美女・セリスが言った。 「 コマンド入力失敗だってことがバレバレだからな。」 と、エドガー。可愛い弟の話題なのに、言う事がキツイ。 「 でも、キレイだから好きよ、わたし。マッシュが光るのを楽しみにしてるの。」 「 ふむ。それはあるでござるな。」 ずれたことを言うティナとカイエン。 飛空挺「ブラックジャック号」の船室で、戦士たちは深刻そうでもなく語り合っていた。 話題はマッシュのオリジナルコマンド『ひっさつわざ』についてだ。 すると、今まで黙って聞いていたリルムが口を開いた。 「・・・みんながそんな風に言ったら、マッシュお兄ちゃんがかわいそうだよ。きっと、マッシュお兄ちゃんは敵に「ふぇいんと」かけてくれたんだよ♪ 上手すぎてリルムまでずっこけちゃったけど。そうだよね?マッシュお兄ちゃん(^^)」 リルムは優しくフォローしたつもりだったが、マッシュは完全に「かなしい」状態におちいってしまった(^^; それを見てストラゴスがつぶやく。 「 これじゃあ、せっかく覚えた『夢幻闘武』も日の目を見ないゾイ。」 みんなそう思った。 (つづく) ただひとり、オリジナルコマンドに、やっかいな「コマンド入力」が必要なマッシュ。 彼は真に輝ける男となれるのか? 【輝けマッシュ!】 第2話「これが勝利の鍵だ!」 お楽しみに!ってゆーか、光になれぇ!! 戻りましょうか(汗) |