注*長いです。凶悪に長いです。・・・ゴメンネ!(ビシッ!)
「じゅらい亭日記・暴走編5」
「恐怖!!戦慄!!○○○○○○○○!!!(分からん!)」
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2月4日
深夜・・・じゅらいは物音に気付く。だが、念のために店内を調べてみたが誰もいなかった。ただ、
厨房に何かが運び込まれていた事には気付かなかった。
2月5日
「じゅらい亭」にて、ミカドが妙な事に気付く。何故かサイフの中身が消えていた。そのせいでお
代を払えず皿洗いをする羽目になる。
2月6日
「じゅらい亭」厨房が大爆発。店内にいたnocと矢神が見に行くが、そこには誰もいなかった。た
だ、何かの包装紙と黒く焦げた鍋が発見された。
2月7日
いつものようにゲンキが暴走。突然周囲に向けて魔王呪法を連打。被害にあったのはクレイン。
しかし、奇妙な事に・・・この日は、クレインが召喚してもヴィシュヌは現れなかった。そのせい
か、彼は全治1日(早い)の怪我を負った。
2月8日
以下のような会話があった。
「おいレジェ?燈爽ちゃん最近見ねぇな?」
と、幻希が久しぶりに店に来ていたレジェに問う。すると、ボーッとしていたレジェがこちらを
向き答える。
「ああ・・・・・・燈爽?何だか最近忙しそうなんだよ」
「忙しい?燈爽ちゃん新しいバイト始めたのか?」
燈爽はこの「じゅらい亭」で唄うバイトをしている。その歌声は、今では看板娘と並んで店の名
物になりつつある。
「うーん・・・?バイト・・・とは違うようなんだよね?それに燈爽だけじゃないみたいなんだ」
と、レジェが別の席に座って絵を描いているミカドを指す。
「ほら、ルネアさんも最近見ないと思わない?」
「あ・・・そういやルネアちゃんも見ねえな・・・」
「だろ?それに君もれいろうさんやラーシャちゃんと一緒じゃないじゃないか」
「れいろう?・・・・・・ああ!」
レジェの言葉に突然幻希が手をテーブルにバン!と叩き付ける。
「そういえば、あいつら最近変な事してたな!」
「変な事?」
レジェが怪訝な顔になる。幻希やれいろう達の行動に「変」ではない事などあったかのか?・・・
という疑問が脳裏を掠めたのだ。口に出しては言えないが・・・。
「ああ・・・れいろうとラーシャだけじゃなくヨルンまで一緒だ・・・・・・」
「それで何してるの?」
額に指を当てて考える幻希にレジェが問う。すると、彼はキッパリと言った。
「お菓子作りだ」
「・・・・・・・・・は?」
レジェが硬直する。ラーシャやヨルンはともかく・・・れいろうのイメージに一致しない単語だっ
たからだ。
そしてこの日分かった事は・・・「じゅらい亭」メンバーの中でも・・・「女性」だけがいない
という事だった。
2月9日
何も無かった。
2月10日
じゅらいが看板娘達がいない事に気付く。結局この日は彼一人で店の事をやっていた。
2月11日
珍しく店に女性が現れた。広瀬参謀だった。最近登録された新メンバーのクレインとしゃちょーを
見に来たと言っていた。ただ、ボルツだけが気付いたが彼女からは甘い香りがした。
2月12日
メンバーの男達が集まって会議が開かれた。女性陣の謎の行動について話し合うためだ。誰か
が「暇人だにゃぁ」とぼやいていたが誰も気にしなかった。会議の様子は以下の通りだ。
「何なんだろうな?」
「何だろうね?」
「腹減ったダス」
ごすっ!
一人、全く別の事を言ったボルツの顔を隣に座ったゲンキの裏拳がクリーンヒットする。彼はあっ
さり気絶した。それを見届けゲンキが何かファイルのような物を取り出し言う。
「えーと・・・僕とボルツが調査したのですが・・・・・・女性達の妨害に遭い大した事は分かり
ませんでした。何せ風の矢や黒い衝撃波が問答無用で飛んできたりしましたから・・・」
そしてゲンキがコピーした書類を配る。それに目を通していたメンバー達は妙な顔になる。
「一応、彼女達が色んなルートで入手した物のリストです。・・・・・・何なんでしょうね?」
「リストって・・・・・・『チョコレート』・・・としか書かれてませんが?」
ゲンキの言葉にこのはが言う。確かにゲンキが配った紙には『チョコレート』としか書かれてい
ない。
「バレンタインにチョコでもくれるんでしょうか?」
レジェが怪訝な顔で言う。だが、
「それならここまで秘密にする必要も無いんじゃないですかね?」
「そうですね。そもそもこの店に来ている女性が全員・・・というのが変ですね。チョコ作りなら
そんなに人数はいらないと思うのですが・・・?」
nocの言葉に矢神が続ける。と、じゅらいがゲンキに質問する。
「この『チョコレート』だけど・・・どのくらいの量かは分からなかった?」
「・・・量・・・ですか?うーん・・・遠目に見ただけですけど・・・ダンボール箱がいくつも重
なってましたねぇ?・・・10・・・いや、20から30箱くらいでしょうか?」
ゲンキが額のバンダナに手を当て答える。ボルツが気絶したせいで一人で説明しなくてはならな
いと少しイライラする。自分のせいなのだが。
「結構な量ですね・・・・・・「じゅ亭」メンバー全員に配ってもかなり余るのでは?」
クレインが言う。たしかに「じゅらい亭」の女性以外のメンバーに配ったところで無くなる量で
は無い。
「と・・・すると・・・一体・・・?」
「謎は深まるにゃぁ・・・」
ミカドとフェリの言葉に全員が沈黙する。
結局、この日も答えは出ないまま・・・会議は終わった。
2月13日
13日の金曜日だとかでゲンキがやたらと嬉しそうだった。気のせいかこのはも調子が良いよ
うだった。じゅらいは今日も一人で忙しそうだった。同情した幻希とレジェ、それにクレインが
手伝っていた。夜には金曜宴会が行われた。全員が頭から黒いマントをかぶり数字を書いた紙を
貼り付け、誰が誰なのかを当てるという妙な事をしていた。
皆が帰ったり酔いつぶれた頃にいくつかの人影が店内に入ってきたが・・・・・・気付く者はい
なかった・・・・・・そして────。