【じゅらい亭RPG2】

ようこそ!星立セブンス†ムーン学園へ!

新たな冒険の舞台…そこは夢のおもちゃ箱、セブンス†ムーン学園だっ!



がっと行け!がっと!(謎) 投稿者:焔帝  投稿日:12月14日(火)15時42分30秒

第1話「ある種のトラブル」

 このお話は、ある星の、ある日の、ある場所での出来事。

「ある星」と「ある日」の説明は諸事情により説明できないがある場所の説明は……え?諸事情って何かって?大人の世界には色々あ・る・の♪
…んんっ!げふふんっ!話がそれましたな(爆)。――ある場所の説明でしたな。
ここは「セブンスムーン」という都市の「〜学園」。その規模は…(あれ?ディレクター資料が…え?ない?すいません。そういうわけで皆さん書きながら考えてください(核爆)。)
規模は幼・小・中・高・大の学校をひとまとめにしているため果てしなく巨大、そしてその全生徒の大半が非常識人であるということから、巷では巨大かつ珍妙(危険ともいう)な学校として知られている。
4文字熟語で言うと暴飲暴食学校、酒池肉林学校といった感じだろうか?(語尾に学校をつければいいという訳ではない)
 さらにこの学校の恐ろし、もとい素晴らしいところは入学したが最期、普通の人生は必ず歩めなくなるという点で……お?何ですかあなた方は?あ!?やめろ何をするっ!私は真実を…(がちゃん。ぶろろろろろろ〜(連行))
 つまりそんなある日の午後のこと…。(強制進行)


どがしゃぱりゃぁぁぁぁぁぁん!!
「へぶしっ!!」

教室の窓をぶち破る派手な効果音とともに、一人の男子生徒が妙な叫び声をあげて廊下に転がった。

「って〜〜〜…いきなり何しやがる!ルネア!」

男子生徒は頭をさすりつつ勢い良く起き上がると、先ほどぶち破った窓――今は窓枠だけだが――の向こうにいる人物にむかってそう叫んだ。

「ぅるっさい!!今日という今日はもう勘弁ならないわっ!あんたの暴虐非道の数々、天に代わって私が裁いちゃる!覚悟しなさい!」

ルネアと呼ばれた女生徒は、自分が殴り飛ばした男子生徒を指差し、一昔前のヒーローのような台詞をはくと少々危うい決めポーズをとった。

「まぁまぁルネアさん。昼休憩くらいはもっと静かにすべきですよ。なんたって普段から『がさつ』なんげふぅっ!」

窓際の席で細胞分裂(!)を繰り返していた少年、ゲンキは台詞を最後まで言い終えることなく、ルネアに投げつけられた机に黙殺された。

「ああっゲンキさん!おのれルネアよくもっ!貴様こそ覚悟はできてるな?!ゲンキさん、仇はとるからね…」
「…焔帝さん、僕まだ生きてます。というかそれ以前に不死身…」

男子生徒――焔帝――はゲンキの言葉を聞き流すと、燃える瞳でルネアを睨み付けた。
一触即発、その言葉がぴたりとはまるかのような両者は、じりじりと間合いを詰める。
戦いのゴングが鳴り響くまさにその直前。

「ちょぉぉぉぉぉっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

いきなり焔帝の背後から、つまり教室のない側の窓の外からそんな声がかかった。
ちなみにここは3階である。

「あ、あなたはっ!?」
「トカッ!?(謎)」
「げぇぇぇぇぇぇーっ!?(謎2)」
『レジェさんっ!!』

三人の好き勝手な驚愕の声(最後だけはハモったが)に、手足につけた巨大な吸盤を使って、まるでヤモリのように窓に張り付いている、ちょっとおもしろかっこいい姿のレジェンドは、にやりと不適な笑みを返した。

続く!!(鬼)
※ ゲンキさん、レジェさんすいません(^^;


次回!
1:「焔帝さん、ルネアさん、いったいどうしたんですか!理由を聞かせてください!」
  レジェンドはそう訊ねた(これが一番妥当かな〜(笑))

2:レジェンド登場。
  「私はフェミニスト!問答無用!理由は聞くまい!ここはあなたが悪い焔帝さんっ!!(爆)」

3:「それはさておき、皆さん、地下組織学園制圧精鋭部隊にはいりまへんか〜?」
  いきなり勧誘をはじめたレジェンドはなぜか関西弁だった。(核爆)

4:「艦長―――――――!!!(´ρ`)ノ」
  脈絡無視して謎の雄たけびを上げつつ、じゅらい登場(爆死)(じゅらいさんスイマセン(^^;)


それじゃぁあとよろしく〜♪


3です!! 投稿者:ゲンキ  投稿日:12月16日(木)15時05分17秒


 手足の吸盤を使ってペタペタと窓から入ってきたレジェンドは、三人の前に立つなりバ
ッと懐から何かを取り出した。一瞬身構える焔帝達。が──
「それはさておき、皆さん、地下組織学園制圧精鋭部隊にはいりまへんか〜?」
 何故か関西弁の彼が配ったのは、「求ム! 若人!!」と派手な色使いで書かれたチラ
シ。その下には「学園制圧組織【レジェンド=ザ=テンペスト】」という名前と組織とや
らの活動内容、連絡先とが記されている。
「学園制圧組織?」
 真っ先に反応したのはゲンキだった。実は彼、この中で一番年下に見えるが教師なので
ある。小学部で3年81組の担任を受け持っている。どういうわけか、昼休み中は高等部
の校舎によく遊びに来る事で少しばかり有名だった。
「これは……ええと、つまりこの学園を……制圧? するんですか?」
「ええ、その通りですゲンキさん」
「どのようにして?」
「そりゃあ……え〜と……やっぱり、武力とか知力とか? ほら?」
 最初は堂々と、次は少し困惑気味になって答えるレジェンド。あまり深く考えてなかっ
たらしい。とすると、この「精鋭部隊」だとか「制圧」だとかも思いつきだろう。
「まあ、とりあえず僕はパスです」
 ゲンキは丁重にチラシをお返しした。教師なのに止めたりするつもりは無いらしい。
「あ、俺もいらない」
 焔帝も一通り目を通してから突き返す。二人からチラシを受け取ったレジェンドは、残
念そうに肩を落とした。
「そうですか……お二人には是非とも入ってもらいたかったのですが……嫌なら仕方あり
ません。後々制圧されてから後悔して下さい」
「むう、制圧が既に確定してるかのような自信満々の態度」
「大器の器ですな」
 レジェンドの態度に、なにやら馬鹿らしい会話を交わすゲンキと焔帝。文字通り馬鹿な
のかもしれない。
 すると、そんな男達の会話を無視してルネアが声を上げた。
「面白そう!」
『へ?』
 「ちょっと待てぃ」と心の中で付け加えつつ、焔帝とゲンキは彼女の方に振り向いた。
一人、レジェンドだけが喜色満面の笑顔で目を輝かせる。
「そうでしょうそうでしょう! 貴方ならわかってくれると思いました、ルネアさん!」
「当然でしょレジェ君! 私がこんな面白そうなこと見逃すはずないじゃない!」
「ええ、たしかにっ! それでは、この誓約書にサインを!!」
「こう?」
 ペンを受け取り、ルネアはサラサラッとレジェンドの持つ書類に名前を書き入れた。
「はい、たしかに。ついでに、ここに血判をポチッと」
「血判は痛いから拇印でいいわよね?」
「あ〜……まあ、いいでしょ」
「よかった♪」
「よくねぇーーーーーーーーーーーっ!!」
 ルネアがギュッと朱肉に親指の腹を押し付けているところで、ようやく焔帝が叫んだ。
「こらレジェさんっ!! なにいきなり人の幼馴染を怪しい団体に引きずり込もうとして
るんですかっ!? ルネアもルネアだっ!! 兄ちゃんはそんなこと絶対に許さんぞ!」
 かなり本気でがなり立て、幼馴染の少女とレジェンドとを引き離す。が、その少女に腕
を掴まれ、彼は豪快に投げ飛ばされた。
「いいからどきなさいって!」
「ぎゃああああっ!?」
 ズドーン!! ……重い地響きが校舎を揺らした。床に叩きつけられた焔帝は、目を回
して「ピヨピヨ」とか謎の擬音を発している。今頃はヒヨコか星でも見ているだろう。
「お、おそるべし……ルネアさん一人で学園を制圧してしまうかもしれない……!」
 教師ゲンキは本気でそんな戦慄を抱いた。レジェンドも同じような心境なのだろう。笑
顔を浮かべてはいるが、その笑みは歪に引き攣っている。
「ふぅ……まったく世話が焼けるわねぇ」
 言いつつルネアは先程の書類にポチッと親指を押し付けた。そしてレジェンドの手を握
り、ブンブンと上下に振る。
「それじゃ、これからもよろしくね♪」
「え? あ、ああ……はい。そ、それじゃっ!」
「ばいばーい♪」
 なんだか慌てて走り去るレジェの背中を、ルネアは手を振りながら見送った。
 そして──
「さて、それじゃあ早速お仕置きの続きよ……おにーちゃん?」
 ギラッ──危険な光で瞳を輝かせつつ、彼女は振り返った。その視線の先には、いつの
まに復活していたのか、コッソリ逃げ出そうとしていた焔帝の姿がある。
 彼は、ルネアの視線に気付くと愛想笑いを浮かべた。
「な、なんでそんなに怒ってるのかなぁ……ルネアちゃん?」
「決まってるでしょ、おにーちゃん?」
 ベキッバキッと拳を鳴らし、迫力満て(ゴギッ)……いや、ラヴリーキューティーな笑
顔をビューティホーなお顔に浮かべ、ベアマーダールネ(ゴスッゴスッ!!)……もとい
エンジェルファイタールネアは拳を振り上げた。

1・「私の財布からコッソリ20ファンタも抜き取ったでしょ!!」

2・「私のお弁当全部食べた上、1ファンタおにぎり一つで済ませようとしたでしょ!」

3・「来る度に、クラスの女の子全員に声かけるのはやめなさいよねっ!!」

 ふ……ふふ……今回も2番手! さあ、お次はどなたでしょう? 頑張って、収集つか
ないくらい暴れてくださいねー♪ (笑)


とりあえず(1)かなぁ・・・ 投稿者:神楽  投稿日:01月27日(木)16時21分41秒

「おにーちゃん、私の財布からこっそり20ファンタも抜き取ったでしょ!」
 叫びつつルネアは拳を振り上げ、何のためらいもなく叩きつける!
「うぉえええっ!?」
焔帝は何とか体をねじって直撃を避ける。が、スピンのかかったルネアの拳は手を中心に気流を産み出し、うねりを挙げて焔帝を吹き飛ばした。
焔帝は五個の机を粉砕してもなお飛び続け・・・
「こんにちは・・・って、うあ!?」
これ以上ない(不幸な)タイミングで入ってきたレジェにぶつかり、ようやく止まる。
「な、なんでこ〜なるのぉ・・・?」
瓦礫に埋もれて嘆くレジェ。それをしり目に、焔帝はきびきびと立ち上がり、さわやかに髪をかきあげた。
「まったく・・・ルネアは手加減を知らないからなぁ」
ほのぼのと言われたその言葉に、ルネアの顔に驚愕が走る。
「な、何で無事なのおにーちゃん!?今まであたしの”ルネア☆レディススペシャルコンボ”を受けて、三日以内で意識戻ったやつなんていなかったのに!?
しかも、その後一週間はネズミにさえびくついて、”来る…来る…”ってうわ言しゃべるって評判だった技よ!?」
冷や汗を流すルネアと、いろんな意味で冷や汗を流すゲンキ&レジェ。
しかし焔帝は軽く片目をつむると、言った。
「それは兄弟のき・ず・な・さっ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・心底気持ち悪かった

ともかくその話題から離れようと思ったのか、ゲンキがレジェに話を振る。
「それはともかく、レジェさん。何で戻ってきたんですか?戻ってきたらこうなることぐらい、分かってたでしょ?」
言うと、レジェはわざとらしく、ぽんっ、と手を打った。
「そうだ、忘れるところでした。これを・・・」
あさて、取り出したるは何の変哲もないタオルと瓦せんべい。
「・・・なんです、それ?」
「何って・・・見てのとおり、タオルとせんべいですよ。あ☆、ちゃんと【レジェンド=ザ=テンペスト】ってロゴとマーク、入ってますからっ」
ゲンキの問い掛けに、なぜか自慢げに答えるレジェ。

「いや、そうじゃなくて・・・なんでこんなもの持ってきたんですか?」
「何でって、ほら。さっきは手土産の一つもないのに怒って入会しなかったんでしょ?だから今回は、入会特典付き、というわけですよ!」
自信満々、そう言うレジェに向けられた三対の目は、なぜか虚ろだった・・・。
そして、ルネアが我に返る。
「そう言えばおにーちゃん、お金!」
それを聞き、苦々しく顔を歪める焔帝。
「まだあきらめてなかったのか・・・」
「当たり前でしょ!さ、お金!」
にじにじと詰め寄るルネアに、ついに決心した・・・というより、”言わなくて半殺し”と、”言って水攻め”どっちがいいか、という問いに、ようやく答えが出たんだろう。
そして、ゆっくりと焔帝が口を開いた。
「実は・・・

1:がちゃOんにつかっちゃった☆(注、ガチャピンじゃない)
2:慈善事業に寄付したんだ。
3:ルネアにプレゼントを・・・。
4:”銃器密造の会”に入会金で・・・
5:まりあんぬのジュンコちゃん(女)につぎ込んで・・・
 
・・・・う〜ん、こんなんで、ほんと〜〜〜にいいのかしら・・・
でも、ま、それも御愛敬☆、ということでっ
んじゃ、後は(大変だろうけど)頼みました〜


3です。 投稿者:WB(初参加)  投稿日:04月07日(金)22時40分22秒

「ごめん!使っちゃった!」
「使った、って何に?」
穏やかな表情とは裏腹に、ルネアの口調には怒りがこもっている。
下手なことを言ったら殺されそうな雰囲気である。
「この前、いい物を見つけたからさ、ルーちゃんにプレゼントしてやろうかな、
 と思って買ってきたんだ。」
「・・・・・は?」
予想外の焔帝の言葉に意表をつかれたルネアは一瞬、頭の中が空っぽになった。
「兄貴が私にプレゼント?」
「ああ。」
「・・・まぁ、それなら別にいいけどプレゼント買うなら自分のお金で買いなさいよね!」
ルネアはまだ少し怒っているような口ぶりだが、かなり嬉しかったようだ。
嬉しさを表情に出さないようにしているのがよくわかる。
まぁ、焔帝とルネアはかなり小さい頃からの幼馴染みなのに
焔帝からは一度もプレゼントなんてされたことがないのだから無理もない。
「・・・で、いい物って何?」
「ああ、これだよこれ。」
ごそごそとポケットから何かを取り出す焔帝。
「このカルシ○ムたっぷりの食べ物だよ。ほら、ルネアって怒りっぽいだろ。
 これでそのイライラを---うげふっ!?」
台詞を終わる前に焔帝はルネアに窓の外へと殴り飛ばされた。
「滅殺!」
そう言ったルネアの背中に「天」の文字が書かれていたことは誰も知らない。
ひゅぅぅぅぅぅ・・・・ドスッ!
「焔帝さんっ!?」
ゲンキは慌てて窓の下を見るが、下の花壇には人の形をした穴が開いているだけだった・・・

「さてと、兄貴はもういいとして、どこか行ってこようかなぁ。」
焔帝を殴り飛ばしてすっきりしたらしいルネアが行ったところは・・・

1:売店の「じゅらい亭」。

2:なぜか職員室。

3:校舎の屋上。

4:そのへんをぶらぶら。

5:「レジェンド=ザ=テンペスト」の秘密(?)基地


3番ですね。 投稿者:あれ  投稿日:04月13日(木)03時45分37秒

 何者かに導かれるようにしてルネアはそこにやってきた。
そこは…屋上。本来立ち入り禁止のはずの『そこ』のドアはいとも簡単に開き、ルネアを導いた。
「何故ここが開いてるのかしら…?」
 誰もが一番最初に思うだろうその疑問に、答えるひとつの声があった。
「もちろん、ここに俺がいるからさ!」
 ルネアが声の方を振り向くと、そこには青紫色の髪をした少年が一人立っていた。
少年が立っている場所は屋上の一番端。あと一歩踏み出せば簡単に自殺できるような位置にいながら、少年はさわやかな笑みを浮かべていた。
「はじめまして。俺の名前はアレース=A=フィールドヴィレッジ。アレースでいいよ。」
 簡単な自己紹介を終え、アレースはルネアに歩み寄る。そのさわやかな笑顔とは裏腹に背中に背負った大きな剣が不気味な雰囲気をかもし出していた。
「あ、はじめまして。私はルネア。よろしくね。……じゃなくて、何故あなたはこんなところにいるの? ここは立ち入り禁止のはずでしょ?」
 挨拶は短く丁寧に。そして本題を忘れない立派な受け応え。それに対して…アレースの反応はあっけらかんとしていた。
「ん? だってこいつが『ここで一番高いところが見たい』っていうからさ。」
そう言って肩に背負った大剣を指差す。
「なに言ってるの? 剣がしゃべるわけないじゃない。」
 当然の反応だろう。普通に考えれば剣が喋るはずはないのだから。
 ……しかし、その剣は実際にルネアが見ている前で喋りだした。
「いやー。いい天気だからさ。俺もちょっと外の空気が吸いたいって思ったのよ。で、やっぱり高いところの方が風も気持ちいいじゃん。だからここに連れてきてもらった、ってわけなのよ。」
 驚愕するルネア。ある筈のないことを目にし、開いた口がふさがらない。
「ま、そういうことだからさ。先生には言わないでやってくれる?」
 アレースの言葉にルネアは『コクン』と頷き、無言のまま立ち尽くした。

 ……しばらくして、ようやくルネアは自我を取り戻し、何故自分がここに引き寄せられたかをアレースに聞こうとする。
「私は何かに引き寄せられて、ここに来てしまったの。それは何故だと思う?」



1.「こいつが呼んだからじゃねーの?」

2.「うーん、背中に張ってある紙の所為じゃない?」

3.「知らないねぇ。陽気に誘われたんじゃないの?」

4.「そんなことより、後ろにいるの誰?」



以上ですっ。つたない文章ですが、読んで下さってありがとうございました〜♪


そしてまたも「3」ですな 投稿者:藤原 眠兎  投稿日:04月30日(日)11時20分31秒

「知らないねぇ、陽気に誘われたんじゃないの?」
 肩をすくめながらフェンスの向こう側のアレースは答える。
 その言葉にこたえるように、ふとルネアは空を見上げた。
 『透明』といっていいぐらい、とても綺麗な透き通るような青い空。
 たったひとかけらの雲がその青空をのんびりと泳いでいる。
「…そうだね。それでも、いいか、な?」
 ふ、と笑顔を浮かべながらルネアは呟いた。
 つまらない事でささくれだった心が少しだけ癒された気がする。
「だろう?まぁ、あんたもここで命の洗濯でもすればいいさ」
 大剣はそう答えるとぶるぶると震えた。
 おそらく笑っているんだろう。
「あはは…そうね。少し落ち着くまでここでのんびりしてこうかな…」
 ルネアはアレースwith魔剣に言いながら大きく伸びをした。
 新鮮な空気が胸の中に流れ込んでくる。
 ふう。
 大きくため息をついてから、ルネアは何気なくフェンスに寄りかかった。
 ぎしっ、とフェンスが金属質の音を立てる。
「んーと、確か…あ、あった。アレースさんも食べる?」
 ごそごそとルネアがブレザーのポケットから取り出したものは、先程焔帝が差し出したにぼしの
袋だった。意外とちゃっかりしている。
 声をかけられたアレースは、ひょいっとフェンスを乗り越えると、ルネアの前に軽く着地した。
「お、悪いねぁ。俺、カロリーの消費が激しくてねぇ…」
 そんな事を言いながらアレースはありがたくルネアのにぼしを頂戴した。
「お、俺にもよこせ。」
「無茶言うな」
 そんな無体な会話を交わしているアレースと魔剣をながめながら、ルネアはふと、ある事実に気
付いた。
 何故、この屋上は出入り禁止なのだろうか?
 フェンスも張られ、安全対策はしていあるというのに。
「ねぇ、アレースさん?」
 思い当たった事を尋ねようとしたルネアが見たものは…

1.『この瞬間を待っていたァアアアアアアッ!』と襲い掛かってくる”だれか”だった。
2.校庭を縦横無尽に走るウサギの群れだった。
3.体育館の方で起こった大爆発だった。
4.意味ありげに微笑むアレースwith魔剣だった。
5.乱入してきたニューチャレンジャーだった。

それっぽく展開。駄文ですまぬ。
次の人はがんばってくだされ(^^)
書き辛かったらごめんね(^ー^;


選択肢「1」 投稿者:じゅらい  投稿日:05月05日(金)13時26分28秒


ルネアはある事実に気付いた。
何故、この屋上は出入り禁止なのだろうか?
フェンスも張られ、安全対策はしていあるというのに。
「ねぇ、アレースさん?」
思い当たった事を尋ねようとしたルネアが見たものは…

『この瞬間を待っていたァアアアアアアッ!』

と絶叫しつつ襲い掛かって(?)くる、じゅらいだった。
どこから飛んで来たのか、右腕にゴル○ィオン・ハンマーを掴んで上空500mぐらいから
落ちてくる。

「なっ・・・」

驚きながらも、じゅらいの落下予測地点から飛び退るルネアとアレース。
ぴよぴよ。
ほーほけきょ。
ワンワン。
きーんこーんかーんこーん。
・・・。

(不自然な間があったことを御詫びいたします)

ズシャッ!

500mの高さから瞬間的に降りてこられるはずもなく(爆)、ルネアとアレースを待たせ
つつもじゅらいは到着した(切腹)もう文章のテンポぼろぼろ!このまま書きつづけること
に抵抗を感じつつも、じゅらいはゆっくりと立ちあがり、爽やかに挨拶。

『ニーハロゥ!(´ρ`)ノ』

声がなぜかロボット風。

「こ、こんにちは・・・あのー、どうでも良いんですけど、その顔は爽やかですか・・・?」
『OK!なぜこの屋上が立ち入り禁止なのかという質問に答えよう!』
「いやあの」
『大した理由じゃないなりよ!この屋上にはネ・・・てゆうか、地下にも?みたいな感じー』
「・・・」
『おっとごめんよ、キャッチ(?)が入っちゃった』
「アレースさん、この人怖いよ・・・」
「俺も・・・」

そんな2人をしり目に、じゅらいは携帯電話で何らかの報告を受けている。

『――なにッィ!?月夜(娘)が国語の授業で『ごんぎつね』を朗読中ゥゥゥゥゥゥッ!?
是非ともッ!録画しィ、編集しィ、夕食時に、鑑!賞!!するのだァァァァァッ!!!!
OK、第17〜91録画小隊は位置へつけ!マシンガン撮影モードでマトリックスのように
記録せよッ!次は給食の時間だ、月夜ランチ部隊はお毒見も忘れるでないぞーーーーーッ』

尋常でない叫び声と同時に、ゴルディ○ン・ハンマー(いや、良く見ればそれはハンマーで
は無く、巨大なハンディ(?)カメラ)を抱えなおし、ムーンウオークで助走→加速→離陸
してカッ飛んでいくじゅらい。バカみたいだ。

『またお会いしましょーーーーーーッ』
「ああっ、結局のところ屋上、さらには地下の秘密を言わずして・・・ッ!?」
「それ以前に、どうして出番を待っていたのかすら分からないよ・・・」

ルネアは手を伸ばすが、じゅらいに届こうはずも無く、アレースは溜息交じりにボヤいた。
とその時、唐突な電波がアレースの脳を冒す。

「――あれが噂の『じゅらい型お嬢様専用ガ−ディアン報道タイプ・ビッグキャメラα7000
だというのかッ?キンジロー・ニノミヤ型ガーディアンの隠密システムに加えマスコミとし
ての意地と図々しさ、さらにはHMX−12型マ○チのような愛らしさまでも兼ね備えてい
るというッ!――いや、兼ね備え損ねているというのかッ?だって可愛くねぇ!?(爆)」

突然、謎の台詞を棒読み始めるアレース。その目は焦点が定まっていない。

「あ、アレースさんまで!?・・・お願い、帰ってきて。怖いよ〜(TT)」

半泣きのルネア。
その横で、じゅらいの引いた飛行機雲を見つめながら、このはが呟いた。

「――ダイナマイト(謎)」

いやあんた、何時からそこに・・・?だがルネアはそんな疑問を抱く事もなく、屋上に降り
注ぐ電波に身をまかせてしまった。
ルネアは意識を失う寸前、やっと「屋上には立ち入り禁止」の理由にたどり着いた。

(そうか・・・晴れた日の屋上には、電波がよく届くんだネ・・・)

みんな遠い目をしている。なぜか涙が止まらなかった。僕達は確かに今、青春を感じていた。




それから3日後に発見、保護されたルネア&アレースは、その間の記憶を一切失っていた。
発見時、彼らの手には『合同修学旅行のしおり』が握られていた。この事件を担当した
空想科学捜査本部の時魚部長は、「今後のための前フリでしょ、学園長の陰謀ね」と、身も
フタも無いコメントをしたが、その意見は支持されたようだ。

さらに一週間後。
社会復帰(笑)をはたしたルネアとアレースの元に、一通の通知が届いた。
学園長の名前で記録されたその内容とは、彼らが受けた覚えの無い『プロトカルチャー』と
いう授業の単位を取得したという知らせだった。
2人は黙って燃やした。


1.「修学旅行は宇宙に行きましょう!M78星雲付近がオススメ」と主張するゲンキ。
2.「修学旅行は伝説の都市に行きましょう!ラピュタがオススメ」と主張する鏡花。
   でも鏡花さんは用務員さんなんだよね・・・でも何やら理由があって参加(笑)
3.「修学旅行には社会見学が良い!ラクーン・シティがオススメ」と主張する眠兎。
   じゅらいが書く限り、このネタから解放されないのか(切腹)
4.「修学旅行はスリリングな旅が良い!適当にテレポートして決めましょう」と主張する
   クレイン。
5.「この学園の地下にはダンジョンがあって、『うぎょ』という伝説の魚がいる」と聞き
   どーしても攻略したくなったチャレンジャー光流と虹。

またまたごめんなさい。


3番の呪い(笑) 投稿者:幾弥  投稿日:05月07日(日)10時28分06秒

5月8日 09:00

「修学旅行は社会見学が良い!特にラクーン・シティがオススメっ!」
週に一度、学園の体育館で行われる全校集会。その終了5分前、眠兎はいきなり
ステージ上に乱入すると(何故か空中に『新手のスタンド使いかっ?!』という
謎のメッセージが一瞬見えた)、議会進行のちょいと頭部がはげ上がって来ている教員、
テルッミット=ツェルペイカ(46歳(独身))を蹴倒し、マイクを奪いそう叫んだ。
「ちょっとちょっと、困るよ眠兎君…」
ステージ上に向けられるン千人の生徒の視線に、緊張し顔面を紅潮させた、
若い20代半ばくらいの教員がテルミット=ツェルペイカ(46歳(独身))を踏みつけつつ(爆)
ステージ脇から駆け寄ってくる。

ちなみにこの体育館の規模というかイメージを説明しますとですな、えー…面倒くさいな(爆)…
すり鉢状の巨大な建物、劇場とか映画館とかその辺をイメージしてくだされ。
(すんげぇ適当(爆砕))

「なんとっ!?先生、あなたは生徒の夢と希望を、まるで板チョコをわざわざ『10d』
と書かれたハンマーで砕くかの如く、それする気なんですかっ!!」
「いや…別にそんなつもりは…というか『それする気』って何…?」
若い教師は、足下に倒れているテルミット=ツェルペイカ(46歳(独身))を、
DDRのフットパネルを踏みつけるような、軽やかなステップで足蹴にしながら、
額の汗を拭いなんとかこの場を取り繕おうとする。
『ああ…なんで僕の周りにはこんなやっかいな生徒ばっかりなんだ…。でもここでくじけちゃ
ダメダメだっ!ここでなんとか“あれ”してリリアナ先生に格好良いところを…』
若い教師は、暗くてよく見えないが、ステージ脇にいる(はず)のリリアナに熱い視線を送ると、
今度はやや強めの口調で目の前の生徒を注意することにした。
「んんっ!あぁー、藤原く…あれ?」
と、振り向くと目の前にいたはずの眠兎はとっくに彼の側を離れ、
ステージの端で、いつの間に着たのか、赤いジャケットに白のシャツとズボン、
蝶ネクタイといった格好で生徒の可決を取っていた。

ぴっ♪ぴりりりりりりり♪
軽快な音を上げながら、ステージ上に置かれた巨大な『採決表』と書かれた電光板
のゲージが勢いよく溜まっていく。しかし、あと数票で可決というところでゲージ
の上がりが止まる。
「あー、も少しあげてよ〜ん。お願いっ」
どこかの仮装大賞の司会のような口調で眠兎がそう言うと、
ゲージがまた僅かに上昇する。
『くっ!ダメかっ?!』
心の中で呻く眠兎。『不合格』(なんでやねん)の曲が流れるのは最早時間の問題だった。

その頃、生徒席側では以下のような謎の会話があった…
「終わったな…」
「冬目(冬月ではありません)、あれを使え…」
「しかし破(碇ではありません)、生徒会が黙ってはいないぞ?」
「構わん、生徒会は飾りにしか過ぎんよ」
「わかった…」
「全てはゼーし(ゼーレではありません)のシナリオ通りに…」

ちゃららすちゃらちゃー♪
「おおっとぉ!やりましたっ!可決ですっ!!おめでとうございますっ!」
否決の音がなる正にその直前、ゲージは一気に「可決」の目盛りまで溜まり、高らかに
『修学旅行・ラクーンシティ行き』決定の謎のレベルアップ音をあげる。
ちなみにゲージはそのまま止まることはなく満タン部分を突き抜けると、
天井部分を突き抜けそのまま光の柱となって天に昇ってしまった(爆)。
余談だが、校舎の保健室でその光の柱を見たソァラ先生は
『月からのマイクロウェーブかしら?』
と謎な事をのたまわったそうな(意味不明)。



そんなわけで。
修学旅行の行き先が決まると、眠兎はこれまた用意のいいことで、『修学旅行のしおり』
と書かれた小冊子をその場で全生徒に配布した。一瞬生徒の間に、『こいつ…もしかして
最初から決まるってわかってたんじゃぁ…?』との疑問が浮かんだが、そうだとしても別に今更どう
なるものでもないので、皆あえて考えないことにした。
「えー、日程…とかその他の予定の説明は、まぁ皆さんの手元にある小冊子に目を通して
くだされば大体分かると思いますので…質問のある方は僕に…」
眠兎のその言葉に、生徒席の中央付近で巨大な手(!)が上がる。
手の主は無論…
「はい、ゲンキさんどうぞ」
「うぃす!」
何でこの人は教師なのに生徒席にいるんだろうか…?(笑)
「『持ち物』の欄に書いてあるものなんですが…」
「はい」
「これは一体どういうことなんでしょう…?」
ゲンキは小冊子『修学旅行のしおり』の『持ち物』が載っているページを開き指さす。
そのページには
☆ 持ち物☆
・ ベレッタM92F
・ コンバットナイフ
・ 救急スプレー
以上
とだけ書かれてあった。
「そのままの意味ですが?何か?」
心底不思議そうな顔をして言う眠兎。
「あのー、僕たち『修学旅行』に行くんですよね?それがなんで持ち物これだけなんですか?
普通ならほら、こう、お小遣いだとか、着替えだとか、トランプだとか、手動式シュレッダー(何故)
だとか持っていくんじゃないですか?」
指折り数えながら言うゲンキに、眠兎はこれまたあっさりと返す。
「ははは、やー、だってそれだと邪道じゃないですか」
何が一体邪道なのだろうか?
「質問は以上ですか?ゲンキさん」
「え、えぇ、まぁ…」
なんとなく釈然としないものを感じる。他にも質問したいことは山ほどあるが、ゲンキはあえて
今ここで聞かないことにした。きっと眠兎さんのことだ、我々をびっくりさせるために何か色々
考えているんだろう。そう、楽しみはあとに取っておいた方が良い。
「他に質問は…ないようですね。では以上で修学旅行の説明会を終わります」
終了の声と共に、生徒達は「あーぁ、やっと終わったぁ〜」「ふ…修学旅行か…血が騒ぐぜ」
「ぅおおおっ!こ、これは神が俺に与えた千載一遇のチャンスに違いないっ!この旅行で彼女
にアプローチを…」「ノゾキ…ノゾキ…ノゾキ…」などと、好き勝手なことを言いつつ騒ぎつつ
体育館を出ていく生徒達。
そして、生徒達が全て出払い一人ステージに残った眠兎はポツリと一言こうもらした。
「皆さん…生きてまた会いましょう…」
それを聞いていたのは、まだステージ上に倒れたままの、全治2週間の怪我を負った
テルミット=ツェルペイカ(46歳(独身))だけであった…。



5月15日 18:50
修学旅行当日。
「ちわーっす」
『ラクーンシティ』と書かれた看板(?)の前に、地面に置いたバッグを腰掛け代わりにして
座っているアレースに、焔帝は呑気にそう声をかけた。
「やぁ、焔帝さん早いね」
アレースも立ち上がり同じように呑気な口調で返す。
「いやいや。ところで他のみんなはまだかい?見たところ君しかいないようだけど。」
「ああ、まだ誰も来てないみたいだよ」
アレースの言葉に、彼の背中の大剣もカタカタと微妙に揺れ、同意の意志を示す。
「ふぅ〜ん…まぁまだ集合まで30分以上あるから、当たり前って言えば当たり前か」
「っていうか、俺達が早く来すぎたんじゃぁ?」
「そだな」
そう言って、軽く笑い会う。ふと、焔帝はアレースのその手荷物に目を向けた。
「アレース君、その荷物だけど…」
「はい?」
「何かえらく詰め込んでない?」
焔帝の荷物が少し大きめのウェストポーチだけなのに対し、
アレースの荷物は、普通のスポーツバッグ一つ。だけなのだが(剣は除く)そのバッグはやけに
パンパンに張っている。『修学旅行のしおり』に書かれていた持ち物の内容から考えるとえらく
不自然である。
「はっはっはっはー、焔帝さん、規則とは破られるためにあるのですよー」
「そっかー、そりゃ確かにそうだー。はっはっはー」
言って二人とも馬鹿みたいに笑い会う。…良い子は真似しちゃだめよ。
「っはっはっはー、て時に焔帝さん。ルネアさんはどうしました?一緒じゃないんですか?」
「っはっはーて、え、ルネア?ルネアはまぁ後から…!!!」
「!!!」
突然、不気味な気配が周囲からわき出てくる。焔帝とアレースはそれぞれの得物に手をかけ
臨戦態勢を取る。(ちなみに焔帝の武器は『長めの日本刀のようなもの』と言っておきましょう)
「なんだこいつら…」
「おいおいおい、平和な修学旅行じゃなかったのかい?」
暗闇の中からじわりじわりと、『にぐ…にぐ、だ…』と意味不明の呻き声を上げ
てこちらに迫って来る無数の『敵』を見て二人は驚愕した。
そいつらは人間の形をしていた。が、その外見は明らかに『生きている』人間とは異なっていた。
片腕がないものから、両足を失い這いずりまわっているもの、5体満足についてはいるが
自らの身体から零れだした臓器を引きずり、白い肋骨がむき出しの状態になっているのもの等など。
それらすべてに共通して言える事は、いずれも強い悪臭を放っていることであった。…即ち『腐臭』。
「ゾンビ、か…」
「どうする、アレース君?」
「どうするったって…やるしかないでしょ?」
自分たちを完全に取り囲んでいるゾンビ達を一瞥し、背中の大剣『アビスブレイド』を引き抜くアレース。
「…だよねぇ〜」
ため息と共に焔帝はそう言うと、群がるゾンビに向けて攻撃を仕掛けたっ!

続くっ!!!

1:「炎輝吼!!!」焔帝は十八番、『炎輝吼』(ブレイズ)をぶっ放した。
  ※『炎輝吼(ブレイズ)」は炎の魔法でする。外見は金色のレーザーみたい。
2:「銃は人を殺さないのよっ!」意味不明のことを言いつつ、
  持参物の『ベレッタM92F』を抜き放ち即発砲。
3:攻撃を仕掛けると見せかけ、ゾンビの包囲網をかいくぐり逃走。
4:「えやっ」何故か持参物の救急スプレーを噴射(爆砕)
5:実はゾンビはみんなが仮装していた(核爆死)

それではあとよろしく〜。
ふへへ、自分のキャラ出しすぎね(爆死)

ぬぅ、まだ描写が甘い。というか甘すぎる・・・


四番。 投稿者:鏡花@初参加  投稿日:05月09日(火)03時16分18秒

「ゾンビ、か…」
「どうする、アレース君?」
「どうするったって…やるしかないでしょ?」
 自分たちを完全に取り囲んでいるゾンビ達を一瞥し、背中の大剣『アビスブレイド』を
引き抜くアレース。
「…だよねぇ〜」
 ため息と共に焔帝はそう言うと、群がるゾンビに向けて攻撃を仕掛けたっ!

「えやっ」
 気合いが入っているのか入っていないのか曖昧な掛け声と共に、焔帝はトリガーを引い
  ようなポーズで、何故か持参物の救急スプレーを噴射した。
 プシュー。
 缶の中の気体と共に、隣で臨戦体勢を取っていたアレースの闘志も抜けていく。
「ちょっと焔帝さん! そんな物がゾンビに効く訳ないでしょう!」
「そんな事はない! アンデッドモンスターにはケ○ルとか回復魔法が有効だ!」
 堂々と胸を張って答える焔帝。その嗅覚に、ゾンビの腐臭とは違う匂いが混ざった。消
毒薬の匂いにしては随分とフローラルである。
「……なんか、トイレの匂いっぽくないですか……?」
「はッ! まさかこれは、救急スプレーではなく消臭スプレー!?」
 驚愕に歪んだ表情で手の中の缶を見下ろす。そのラベルには、黒い髑髏のマークの下に
赤字で『昇天スプレー』と書かれていた。
「なになに……『昇天スプレー(試供品)……原材料は三途の河原の石を煉獄の釜で溶か
し(企業秘密のため中略)を加えた超強力な対アンデッドモンスター用アイテム! ひと
噴きするだけで厄介なアンデッドモンスターを瞬殺! これで夏の肝試し大会や墓場での
運動会もへっちゃら! 人体への影響はありません(たぶん)! 製造元:ゲンキ』」
 読み終わる頃には風で拡散した昇天スプレーに触れたゾンビが次々と斃れ、残ったのは
焔帝とアビスブレイドを構えたアレースの2人だけだった。
「とりあえず効果は抜群のようだ」
「『(たぶん)』が凄く引っ掛かるんですけど」
 清々しい面持ちの焔帝と対照的に、アレースは胡乱な目つきでスプレーの缶を睨む。今
のところ2人に影響は出ていないが、危惧したところでどうにかなるものでもない。気に
しないことにしたアレースは、別のことを口にした。
「それにしても、本当に誰も来ませんね」
「ひょっとして行き先が変更になってたりして」
「その通り」
 唐突に背後から肯定されて、2人は同時に振り返った。その先に居たのは  
「鏡花さん!」
「『用務員さん』と呼びたまえ」
 仏頂面で訂正を求めたのは、何故か学園長から影の支配者として恐れられている(笑)用
務員の鏡花だった。藍色の作務衣に草履という、いつもの服装である。
「残っているのは君達だけのようだな。変更後の詳細はこれを読みたまえ」
 そう言って鏡花は『修学旅行のしおり改 ver.4.2』と表紙に書かれた冊子を渡す。
「変更って……いったい、いつ決まったんです?」
「5月15日18時49分」
「なんで集合時間の40分前に変更されるんですかぁぁぁぁぁっ!」
 焔帝とアレースの声がハモった。が、鏡花の仏頂面はピクリとも動かない。
「抗議などしている時間的余裕が君達に有るのかね」
 2人は我に返って冊子をめくり、新たな目的地を確認する。
「えーと……目的地は『ラピュタ』、現地集合……って、どこにあるんだッ!?」
「探したまえ」
「どうやって行くんです?」
「考えたまえ」
 焔帝のツッコミもアレースの質問も、淡々と受け流される。
「……っていうか、どうしてラピュタに変更されたんですか?」
「私が提案した」
「どーして用務員さんが!?」
「ラクーンシティはグリーンハーブくらいしか聞かないが、ラピュタには大樹がある」
「はぁ……?」
「校庭にその苗木を植えたくてな。では、頑張りたまえ」
 言い終わると、鏡花の姿は音もなく消え去った。あんまりな展開に呆然と立ち尽くして
いた2人だが、やがてどちらからともなく呟いた。
「とにかく、移動しなきゃ……」

1)「その前に、変更箇所を確認しておこう」と、再び冊子を開いた。
2)グゥ……(※某密林の謎の少女ではない)。いきなり焔帝の腹の虫が鳴いた。
3)アレースはアビスブレイドを垂直に地面に立て、その倒れた方向へと歩き出した。
4)溜め息と共に夜空を見上げた2人は、舞い降りてくる青白い光をみつけた。
5)「うグッ!?」体に異変を感じた次の瞬間、2人の意識は遠のいていった……。

上手く繋げられていませんな。駄文で申し訳ない。(^-^;)
幾弥さん、アレースさん、ゲンキさん、失礼しました。では次の方、よろしくお願いします。

自分のキャラはさっさと退場させておく。(滅)


そしてまた4番なのです 投稿者:あれ  投稿日:05月10日(水)02時30分33秒

『ふう。』
 溜め息と共に夜空を見上げた2人は、舞い降りてくる青白い光をみつけた。
「……どう考えたって…あれだよな?」
「……あれしか、考えられないよね。」
 二人は顔を見合わせる。青色い光…それは、確かに上空の巨大な入道雲から伸びてきていた。
「あそこにいけば、ラピュタにいけるんですかね?」
「うーん…」
 アレースの問いかけに、しばらく考える焔帝。
「わからないものをいくら考えても無駄だな。よし、行こうか、アレース君」
「…そうですね。」
 アレースは頭の上に(それでいいのか?)という疑問を浮かべながらも、焔帝に同行することにした。

 二人は走る。青い光のもとへ。その『光』がなんなのかを知ろうとはせずに、ひたすらに走った。
「もうすぐ、ですね。」
「そうだな。それにしても、用務員さんもやってくれるよねぇ。」
 鏡花の『粋なはからい』に苦笑を漏らしながらも二人は走り、そしてその光の根元にたどり着いた。
「これって…。」
「むうう。まさか…」
 ようやく光にたどり着き、その正体をうすうす感じた二人は、その場に呆然と立ち尽くした。
そして、その問いに答える様に聞こえてくるひとつの声。
『ソル・クラッシャー』
 ……それは、ゲンキの放った光だった。

「ゲンキさん、そこで、何を?」
「もちろん僕はここで見張りをしてるのですっ。不法侵入者がラピュタにはいらないようにね。」

(見張りってあんた…気づかずに近づいたら消滅するぞ(^^;;)

 そんなことを考えながらも、二人は一応聞いてみる。
『あのー。上に、連れて行ってもらえるんだよな(ですよね)?』
「はっはっはっはっは」
ゲンキは高笑い。そして、その後二人が聞いた答えは…。
「もちろん、勝手に行ってください♪」
だった。

『マジですか?』
驚愕する二人に、にこやかな笑顔で答えるゲンキ。
……鬼だ。

 仕方なく、二人はあきらめて自分たちの力でいくことにした。
「焔帝さん、空、飛べます?」
「いや…無理。」
「……仕方ないな…。あの、ちょっときついですけど、つかまっててもらえます?」
アレースはあきらめたような表情でそういうと、背中の鞘から『アビスブレイド』を抜いた。
「あび…頼むぞ。」
「おう! その代わりしっかり報酬は弾めよ♪」
「……わかった。」
二人(?)の交渉が終わったのを確認し、アレースの背中につかまる焔帝。
「いや、焔帝さん、違います。こっち。」
アレースが指差したのは、アビスブレイドの柄だった。
「……へ?」
「この剣、俺は『あび』って呼んでるんですけど、いろんな力をもってるんですよ。
でもね。その力を使うためには、使用者の生気が必要なんです。」
非常に説明口調のアレース。
「マジで? ってことは…?」
「もちろん、焔帝さんの生気も分けてもらいます♪ 俺一人じゃ瀕死になっちゃいますから♪」
にこやかに笑うアレースに、焔帝ががっくりしたのは言うまでもない。

「どの道、まともな修学旅行じゃないようだし…仕方ないか…。」
焔帝はあきらめてあびの柄につかまる。

「それじゃいきますよ。ちょっときついですけど、我慢してくださいね♪」
「あ、ああ。」


……そして三人(?)は、風になった。


『1』もちろん無事に済むはずもなく、どこかわからない場所についてしまった二人。
『2』二人は、死にかけながらもようやくラピュタの集合場所に到着した。
『3』「そんなことしなくても、つれてってあげたのに…」その影は、そうつぶやいた。
『4』生気の吸われすぎで途中で墜落。三人(?)は光になった(爆)

いくやさん、ゲンキさん、鏡花さん、失礼しました〜
&続けにくくてごめんなさい。




選択肢「1」 投稿者:じゅらい  投稿日:05月19日(金)02時46分37秒


「それじゃいきますよ。ちょっときついですけど、我慢してくださいね♪」
「あ、ああ。」

そして三人(?)は、風になった。

「うわーーーーー、速い速い速すぎるぅーーーーー、焔帝さんってば絶倫ですねーーーーー」
「そーゆー言い方、やめてくれーーーーー」

アビスブレイドは、焔帝の無限ともいえる生命力を使って、脅威的な飛行速度を叩き出していた。
ゆっくり飛ぶことも出来るハズなのだが、アビスブレイドは遥か昔に経験した限界速度に挑もうと、ぐんぐんパワーを上げていく。
これならば、数千メートル上空に見えている『龍の巣』――『ラピュタ』を内包する巨大な積乱雲へたどり着くのも一瞬の後であろう。

ただ、あまりにも速すぎて、大気摩擦によりアビスブレイドのみならず焔帝やアレースさえも赤熱しはじめたり(爆)、酸欠で意識が朦朧としたりといったトラブルも発生したが、まあこれも修学旅行の醍醐味と言えよう――「枕投げ」とかと同じようなモノなのだ(?)

「ぬおーーーーー、『龍の巣』突入10秒前ーーー!アレース殿、歯ぁくいしばれーーーーー!」

焔帝は高速で回転する大気の壁『龍の巣』にいよいよ突入という瞬間、アレースに声をかける。
ジェットストリームの中に、この速度で突入するということは、超ブ厚い壁に体当たりするようなものなのだ!
ちょっと気合を入れないと、じゅらい亭常連といえどもキツイと思われる衝撃なのである。
だが、焔帝は見た!
実は数秒前に熱と酸欠と生命力不足(笑)で気絶して、なぜか焔帝のベルトにフックを引っ掛けてぶら下がっているだけのアレースを!!
この光景は、焔帝に二重の衝撃を与えた。
(1、このまま突入したら、アレース殿が死んじゃうカモ?)
(2、このまま突入したら、ベルトが切れてズボン脱げちゃうカモ?)
高速で飛行する彼らにとって突入角度の少しのズレが致命的な結果を生むのだが、動揺した焔帝は一瞬、態勢を崩してしまう。
直後に「きりもみ」状態に陥り、彼は自分の末路を悟った。

(あーーーーー、ごめんルーちゃん、俺は先にお星様になるよ・・・てゆうか減速すれば良かった)

時、すでに遅し。
記憶が走馬灯のように駆け巡り、焔帝は過去にどれだけルネアにぶん殴られたのか数える。

(――ダメだ、数え切れん)

既に幽体離脱してしまったアレース(爆)は、『龍の巣』に危険な角度で飛びこんで行く自分たちのことは諦めたのか、違う方向を見つめながら呟いた。

『あ、飛行船だ・・・』

その飛行船「ゴリアテ」には、修学旅行生たちが乗っているのであった。





(――俺は生きているのか)

優秀な戦士である焔帝は、自らの意識が浮上するのを感じながら、すぐさま現状の認識をしようと務める。とても、冷静に。慎重に。

(――そう、俺達は龍の巣に飛びこんだはずだ・・・なぜ、生きている・・・これは夢なのか)

深い眠りの状態から、だんだんと身体も目覚めへと向かっている。

(――どこも痛くない・・・だが、感覚は正常なようだ・・・なぜ、無事なんだ)

全身の状態をチェックしながら、周囲の音や臭いにも集中する。まだ、目は開かない。
小鳥の囀りや、そよ風に揺れる木の葉擦れの音、暖められた森の香り・・・。

(――周辺の空気は穏やかだ・・・危険な気配が無い・・・さあ、もう動けるぞ焔帝!)

焔帝はゆっくりと目を開いた。

(・・・!?)

何も、見えない!?
どんなに瞬きを繰り返しても、焔帝の視界は真っ暗なままだ。そんな馬鹿な!信じらんない!

「――目が、目がァァァァァッ!?(お約束)」
「あ、ごめんなさい。」

何者かの声と同時に、今まで彼の目を覆っていたモノが取り払われ、視界が光で満たされる。
・・・どうやら今まで、アイマスクをつけられていたようだ(笑)

「まぶし・・・何が何やら・・・」

目をこすりながら、焔帝は周りを確認する。どうやら、どこかの建物の室内らしい・・・それも、かなり歴史を感じさせる造りだ。
石とも木とも判別のできない、不思議な白い建材で――と、そこまで焔帝が見た時、枕元で、

「――おはようございます」
「あにょはせよ〜」

と、優しい声(およびマシン・ボイス)が響いた。焔帝は慌てて声の主を見やる。

「あ、あなたは・・・あなた達は・・・」
「う〜〜〜ん」

その時、ようやくアレースも目を覚ます。
彼はあっさりアイマスクを外すと、気楽そうな声で挨拶した。

「あ、おはようございます。nocさんと・・・えーっと?」
「お目覚めですね。はじめまして・・・わたくしは、シータ=ムーンレィスと申します。」
「ようこそ、伝説の都市ラピュタへ。一番乗りですよ」

彼等を介抱したらしい人物、それは、いつもなら校庭に立っているはずの『銀の信楽焼き』nocと、謎の少女「シータ」だった。
nocは何故かボディに『かわいそうなロボットさん』と書かれている(笑)

「おーい、無事かい?お花畑から帰ってきた?」

壁に立てかけてあったアビスブレイドが、アレースに話しかける。
アビスブレイドが言うには、彼等が『龍の巣』に突入する寸前、焔帝がアビスブレイドから手を離したらしい。そのおかげで僅かながらも減速し、運も手伝ってなんとか無事に気流の壁は抜けたが、さすがにそこで気絶。
その後、乱気流の中を落下していくところを、偶然通りかかったらしい飛行船『タイガーモス』のグラップラーアームに掴まれて助かったというワケだ。
まさに九死に一生を得たという感じ。
ふとベッド横のテーブルに置かれた『フェニックスの尾』が目に入ったが、その意味は考えたくもなかった。
ちなみにテーブル上には、切れたベルトも置いてあったりして・・・。

「――す、凄いぞーっ!ラピュタは本当にあったんだ!」

焔帝はようやくお約束の歓声を上げ、

「修学旅行もクライマックスですか・・・」

アレースは、燃え尽きた様子で呟いた。頑張れアレース、まだ修学旅行も初日だぞ!(笑)





それからしばらくは、noc内臓の電子レンジでチンしたスープを夢中で飲んでいたが、一息ついたあたりで、シータがお紅茶をいれながら話しかけてきた。

「それにしても・・・あなたがたも『ゲートキーパー』だったんですね・・・何故『ラピュタ』の封印が解けかかっていたのか、分かりました」
「――は?」
「何ですかそれ?門番?」

「「「僕たちが説明しましょう!」」」

突然、部屋の壁から布がハラリと落ち、全身黒尽くめの忍者が現れた。

「三位一体!」挿絵作者=星忍冒険殿
「三位一体!ヴォルフォーーーッグ!」

叫ぶ忍者・・・の背中には女の子がしがみつき、頭には妖精が乗っている。
まさに三位一体といえよう(嘘)

「・・・星忍シリーズ・・・完成していたとは・・・」

いつかの電波が再びアレースを襲う(爆)
だが、彼の呟きは真実を告げていた。忍者と少女と妖精・・・彼らは知る人ぞ知るセブンスムーン学園『忍者同好会』のメンバー、星忍シリーズ!
すなわち同好会・会長の星忍冒険(18)、星忍ちゃお(15)、泉の妖精スターティの、じゅ亭日記初登場の瞬間だった!(笑)
元々、忍者同好会は、今年の修学旅行のキーパーソンである「ホシノ船長」の護衛をボランティアでしていたのだが、今は学園長からの密命で動いている。

「てゆうか、今までずっと、そこに・・・?」
「三位一体ですから」
「わけわかりません」
「はっはっは(。▽・)」

スターティの笑い顔を不思議そうに見つめるシータ。
星忍ちゃおが、修学旅行のしおりを開きつつ言う。

「えーっと、説明台詞スタートだお。」
「『ラピュタ』はアルカディア級機動要塞都市の原型・・・つまりセブンスムーンと同系統の都市でね。防御機構の操作系も似ている・・・というか、ほぼ同じなんです。ですからセブンスムーンの門番、すなわち『ゲートキーパー』の直系血族であるシータ様にご足労願っていたのですよ。シータ様ならば、ラピュタの封印を解き、防御結界である『龍の巣』を消去することも出来ると思われましたので。だたまあ、これらのコトは最高機密事項でして・・・」
「そうでしょうね、セブンスムーンの防御機構を無力化出来る存在なんて、公に出来ませんよねー」

そんな人物がいたことに驚くアレースと焔帝。
それを聞いて、シータが苦笑しながら言う。

「わたくしはただ、ラピュタ達とお友達なだけなんですよ・・・」

nocと星忍冒険は、そんなシータの横に騎士の如く立つ。

「改めてご紹介いたしましょう。こちらが、θ(シータ)型ラピュタ−アルカディア級機動要塞艦・艦長にしてヘブンズ・ドアーの門番の末裔でいらっしゃる、シータ=ムーンレィス殿です。」
「よろしくお願いいたします」

シータ嬢はゆっくりとお辞儀をし、焔帝&アレースも慌てて頭を下げた。

「で、星忍殿はシータ嬢の護衛、私はシータ嬢の船代わりとしての命を受けて来ているんですな」

nocが、ボディを軋ませまがら言った。

「なるほど・・・で、俺達が『ゲートキーパー』だというのは、どういう意味なんですかッ!?」

焔帝が待ちきれない様子で尋ねる(笑)
だが、誌面の関係上、説明は省かれてしまうのであった(爆)





美しい白銀の船体を輝かせながら、飛行船『ゴリアテ』は、針路をまっすぐにラピュタへと向ける。
さきほどまで、この世のいかなる飛行船も突破不可能に思えた『龍の巣』は、突然幻のよう消え、素晴らしく澄み渡った空の向こうに、ついに伝説の都市の姿を捉えたのだ。
飛行船に搭載されたラピュタ探索用コンパス「浪漫飛行くん」の針も、ラピュタを指して微動だにしない。
『ゴリアテ』のブリッジには多くのクルーが居たが、全員無言で、感動に打ち震えていた。

「――ほ、本物だ・・・」

クルーの一人が思わず呟く。
そりゃまあ修学旅行先に選ぶぐらいなので、存在は確認されていたようなのだが・・・それでも。
空に浮かぶ、大樹に抱かれた伝説の都市は、数千年ぶりにその姿を見せたのだ。
全員、一生この感動を忘れられないと思った。


『PiPiPiPi!』


船内に、他船からの通信を知らせるアラームが鳴った。
通信士が、我にかえって通信機にとりつく。

「――ホシノ船長、ラピュタの封印解除のために先行していた『タイガーモス』から入電です。」

それを聞いて、『ゴリアテ』船長のホシノ=モモ(21)は、今まで握り締めていた双眼鏡を傍らに立つ副長に預け、ゆっくりと深呼吸した。
巨大な飛行船『ゴリアテ』のクルーは全て、星立セブンスムーン学園・大学部の生徒で構成された「飛行船部」に所属している。
所属飛行船70隻、部員総数5000名を超える「飛行船部」の部長にして学園的アイドルの一人、それがホシノ=モモだ。
彼女は、頷いて言う。

「読んでください。」
「了解。内容は『我、らぴゅたノ封印解除ニ成功セリ。修学旅行ノ成功ヲ祈ル』、以上です。なお、発信者は忍術部所属、コードネーム・ヴォルフォッグ・・・星忍さんです、船長」
「――ありがとう」

ホシノ船長は微笑みながら、全船に向けて回線をオープンにする。

『みなさん、船長のホシノです。いよいよ修学旅行もメイン・ステージに突入です。本船はついに、ラピュタを発見しました。』

「「「「「やったーッ!」」」」」

アナウンスと同時に、船内は歓声に震えた。

『30分後の到着を予定しています。それまでに各員準備を整えておいてくださいね。武器の携帯もお忘れなく』

浮かれている生徒たちの顔が、少しだけ引き締まる。

『ラピュタは、私達の住むセブンスムーンと同じ、機動要塞都市の初期型です。ガーディアン等の危険な存在に注意しつつ、エンジョイしてきてくださいね。』


そしてぴったり30分後。

『――では、いってらっしゃい。』

という船長のアナウンスと同時に、ハッチが開いていく。
船内は興奮で満たされている。
ついに、ラピュタが神秘のベールを脱ぐ時が来たのだ・・・。



(つづく)



1、上陸した生徒たちを迎え撃つ、「かわいそうなロボットさん」たち!(笑)
  「人がゴミのようだぁぁぁぁぁ(爆)」
  
2、生徒たちは、伝説の土産物屋さんを発見。

3、生徒たちは、ラピュタの機密区域に迷い込んだ。そこで見たモノは!?

4、生徒たちは、とりあえず例の呪文を唱えてみた!『バ○ス!』(爆笑)

5、生徒たちは、神秘の都市ラピュタの住民に出会う!


長い、長すぎる・・・。


2→1になるのかな 投稿者:noc  投稿日:06月13日(火)22時37分28秒

 上陸した後、かたちばかりの点呼をすますとセブンスムーン学園(仮)の生徒たちは蜘蛛の子を
散らすように駆け出していった。ちなみに数十名たりなかたっが殺しても死にそうにない人間ば
かりだったのでとくに問題にされなかった。

 ラピュタに流れる風を感じながら、風花はゆっくりと歩いている。当初は人ゴミに踏み潰され
て怪我をした人達を治すために周囲を注意しながら歩いていたが、目的は自分も楽しむために友
達を探す事にかえたようだ。
 誰かが予想したような高度な文明があるわけでもないし、変わった人達がいるわけでもない、
ドキドキするような冒険があるわけでもなく、ただ見渡す限りに緑の草原が広がっている。
『見えてないだけで他の人の予想も正しいのかもしれないけど』
 そのような事を考えながら目的の人物を見つけて風花は駆け出した。
 いつものセブンスムーンの風でなく、ラピュタの緑色の風を受けて・・・・


「今なら〜この大樹の苗がついてきます〜」
「この苗はどうしたの?」
「ご主人様が、仕入れて来られました〜」
《大樹の苗》と書かれた葉っぱのささった鉢を見つめながら、ルネアは『やっぱり』と心の中で
つぶやいた。売り子をしているのは燈爽ひとりである。乃絵美は奥に引っ込んでいるのかそれと
も別の店で売り子をしているのだろうか?
「ルネアちゃ〜ん」
「わっ、ビックリするじゃない」
 ルネアは突然後ろから抱き付いてきた風花に抗議の声あげた。
 風花のカバンから顔をだした真竜が胡散臭そうに『伝説の土産物屋』と書かれたのぼりを見つ
めている。
「エヘヘ、燈爽ちゃんもこんにちは」
「いらっしゃいませ〜風花様」
#こんなやり取りでいいんだろうか?最近その手の本を読んでないのでチョット不安
「風花様もお一ついかがですか?要塞には危険がいっぱいです〜。
 今なら大樹の苗もついてきます〜」
 特価600ファンタ値札のついたグレネードランチャーを取り出しながら本業?をはじめる燈爽を
みつめ、風花は額に汗を浮かべながら
「グレネードランチャーは・・・・ちょっと・・・・重いし、持てないし・・・・・」
「大丈夫です〜魔法で強化されてますし軽量化されてますから〜女の子でも楽々です〜」 
 とおもむろに燈爽はグレネードランチャーを軽々と担いで
    Booooooooon
一体のかわいそうなロボット達とおなかにかかれたロボットを破壊した。
「命中です〜」
 なぜそこに標的があったのかも考えずに燈爽は無邪気に喜んでる。
「囲まれたわね」
 店の周りにはすでに十数体のかわいそうなロボット達に囲まれていた。
 ラピュタの大地のゆれを感じながら、厳しい目をしたルネアが確認するようにつぶやいた。

ラピュタ全体を襲ったゆれがラピュタの下方から高密度のエネルギーの束
<インドラの矢>とも呼ばれる−の発射であると多くの人は知らない。





 すこし時間をさかのぼろう・・・・・・・


「なるほど・・・で、俺達が『ゲートキーパー』だというのは、どういう意味なんですかッ!?」
 焔帝が待ちきれない様子で尋ねる。
「まぁそう慌てないでください」
 とnocはシータの後ろから碁盤と烏帽子をかぶった男のホログラムを焔帝の前に作り出した。
「nocさんまちがっちゃだめだお」
 星忍ちゃおが抗議のこえをあげ終わるより早く、nocはシータの首から背中にかけて手を下げ
るとバックステップで後退した。そのまましゃがみこむシータに星忍冒険がかけよる。
「とりあえずこれで落書きのカリは返してもらった事にいたしましょう」
青く輝く宝石のついたネックレスを指にかけながらnocは言った。左手で一生懸命落書きを消そう
としている姿はかなり間抜けではあるが・・・・
「「裏切るつもりですか!」」
しゃべろうとした言葉を同時に返されてアレースは目をみはった。相変わらず燃え尽きている
が......nocはアレースを横目に言葉を続けた
「『裏切り』は私の生きがいではありますが、今回は別に裏切ってませんよ。私の任務はシー
タさんをここに送り届ける事であってそれから後のことについては私の自由です。まぁ退屈し
ない修学旅行のはじまりですよ。ついでに言っておくと星忍さん、『影縫い』で動けなくした
つもりでしょうけど、転送くらいはできますので」
 しゃべり終えるころにはnocの姿はこまかい光の粒子に包まれ消えていった。
 消えた後には地面に刺さっている『歯車』を回収しようとしているスターティが残されただ
けだった。

「大丈夫ですか?」
「ええ体はなんともありません。たぶん行き先もわかっていると思います」
 星忍の問いに空を凝視しながらシータが答えた。この時、彼女が頭の中で考えていた事は
『やっぱりフロントホックにして置くべきだった』という事を明記しておこう。ちょっぴり
おませさん(^^)

 少し離れたところで焔帝は次の一手を『ツケ』るべきか『オオケイマ』にするか悩んでい
た(笑)
 ところでゲートキーパーはどうなったんだ?

NEXT 
1)地上でインドラの矢を受けたゲンキが切れる。復活した後、偶然にもセブンスムーンの中枢へ
2)シータ達は盗まれたネックレスを求めてラピュタの機密区域へ
3)部下の危機を救うべく(レジェ?Landa?どっちが出てたっけ?)登場。
4)シータ達は他のゲートキーパーを集めるために修学旅行の本隊へ
5)焔帝はついに神の一手に近づいた(^^)

不適切な文章が多くありますが一月たつ前にとりあえずだしておきます。
うぅ校正する時間と文体を変える時間がなひ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
各キャラについて苦情のある方は自分で自分で投稿して修正いたしましょう
ってゆうかゴメンして下さいませ。
えっとなぜ歯車が刺さっているかは星忍さんのキャラシーを参照してください

裏切り物の名を受けて(誤字にあらず)


選択肢3・・・のような 投稿者:幾弥  投稿日:06月24日(土)11時26分39秒

「囲まれたわね」
店の周りはすでに十数体の“かわいそうなロボット”達に囲まれていた。
ラピュタの大地の揺れを感じながら、厳しい目をしたルネアが確認するように呟く。
「もしかして…大ピンチってやつ?」
「もしかしなくてもそうだってば」
じりじりと包囲網を狭めてくるロボット達と、新たに出現してくる別の数十体のロボットを見て、冷や汗を垂らしていう風花に苦笑を浮かべつっこむルネア。
「あう〜、お客さんがいっぱいですぅ〜」
一人だけそんな呑気なことを言う燈爽。
確かに無数のロボット達は“お客さん”ではある。
ただしこの状況下では、最悪の“お客さん”であったが…。
「ふぅ…。ま、場所が“ラピュタ”って時点でこういう展開になるだろうとは覚悟してたんだけどね」
「あーあ。今年こそは平和な修学旅行を期待してたんだけどなー」
「風ちゃん、愚痴ってもしょうがないって」
「そだね。じゃぁそろそろ…」
「やりますかっ!」
迫り来るロボット達を見据え、二人は群がる“お客さん”に攻撃を開始した!
そんな中、燈爽だけは相変わらず『今日の売れ行きは普段の2.56倍(当社比)になりそうですぅ〜』
と意味不明な事を言っていた。

「はぁっ!」
気合いとともに、手近にいたロボットの頭部を右手の一撃で易々と砕き、沈黙させる。
続けざまにその後ろにいた別の一体の腰部を回し蹴りで蹴り抜く。
バゴォォォォォン!
胴体を上下で分断されたロボットは、転がり、体液をまき散らして爆散する。
「弱い弱いっ!その程度じゃあたしには勝てないわよっ!」
背後からのロボットの一撃を楽々とかわしながら余裕の笑みを浮かべるルネア。
そのセリフが聞こえたのか、かなりの数のロボット達が彼女に殺到する。
ルネアただ一人に対し、数十体のロボット達が一斉に目から超高熱のビームを放つ。
「無駄よっ!アクア・リフレクター【水鏡】!!」
無数の襲いくる殺意を持った光に右手を振りかざし、力ある言葉を紡ぎ出す。
シュパーン!
光はルネアの周囲に展開した水の膜の様なモノにあっさりと弾き返され、光を生み出した主の元に返り、逆にその主を焼き尽くす。
「どんどん来やがれっ!どんどんっ!!」
両側から同時に襲いかかってきたロボットを、飛び上がり開脚の要領で2体の頭部を同時に砕きながら、まるで聖○邪のようなセリフをのたまう。


「(毎度毎度思うんだけど…、素手であれだけ堅いモノ壊しちゃうなんて、ほとんど異常よね)」
ロボットの一撃を結界をはって防ぎながら、ルネアの戦いぶりを見て風花は我が友人の異常さを改めて実感した。
「ウィンドカッター!」
結界を解くと同時に風の刃を生み出し、その軌道上にいた複数のロボットを切り裂く。
「ふっふーん♪私だってやるときはやるんだから…みゅっ!?」
自分の倒したロボット達の残骸を見やり、得意げな顔をする風花であったが、空から先ほど破壊した以上のロボットが降下してくるのを見て愕然とする。
「あうー、これじゃぁキリがないぃ〜!」
「どうするっ、風ちゃんっ!?」
いつの間にかこちらに戻ってきたルネアが、風花と背中合わせになって言う。
彼女もまたかなりの数のロボット達を破壊していたのだが、倒しても倒してもロボット達は空、あるいは地面に空いた謎の巨大な穴からわき出てくるのである。
「みゅぅ〜…こうなったら“あれ”をやるよっ!ルネアちゃん!!」
「“あれ”って…“あれ”をやったところでどうなるもんでもないと思うんだけど…?」
「うん、確かにそぅだけど。でも“あれ”をやればとりあえず突破口は開けるじゃない?」
「なるほど。『突破口を開いて一時撤退もしくは避難』って作戦なわけね」
「あう〜、ルネア様ぁ〜“あれ”ってなんですかぁ〜?」
先ほどから迫り来るロボット達に、グレネードランチャーの性能の程を、その一撃を直接くらわせることで説明してあげながら、燈爽が“あれ”とは何かと訊ねる。
「うーん…『百聞は一見にしかず』というか…ま、これからやるから見ててよ♪」
「わかりましたぁ〜♪」
片目を閉じていうルネアに、にっこり笑顔で応える燈爽。
「じゃぁ行くよ、ルネアちゃんっ!!」
「あいよっ!いつでもどうぞっ!!」
もっともロボットが密集している方向を向き、二人はそれぞれ固有の構えをとる。
「一番っ!風花いっきまーっす!トルネード・ランス!!」
ロボット達に向けてかざされた杖から、竜巻を横倒しにしたような極大の『嵐』が放たれる!
その『嵐』はロボット達の半数を吹き飛ばし、飛ばされなかった残りの半数は、その『嵐』の中で体を切り刻まれながらも、手から錨付きのワイヤーを地面に打ちだす等して踏みとどまっていた。
が、その抵抗はルネアの次の一撃で一瞬にして別のモノに変わった。
ロボット達に感情があれば、それは次の様な言葉であらわせただろう。即ち『後悔』。
「続いてぇっ!2番ルネア!フレイム・チェイン【紅蓮鎖】!!」
両の掌から放たれた強大な炎は『嵐』の中に吸い込まれ、融合し『炎の嵐』と化して中のロボット達を襲う。

キュバッ!バゴドォォォォォォォォン!!!

『炎の嵐』の中のロボット達が融解、爆散し大爆発を起こし、さらに『嵐』に巻き込まれなかったロボット達にも誘爆し連鎖反応を引き起こす!
「今よっ!」
「らじゃーっ!【倍加・翔脚】!」
風花の張った耐火結界の中で、ルネアは高速移動用の術を使うと、風花と燈爽を脇に抱え、まだ爆発を続けている『突破口』目がけて突っ込み、一目散にその場を逃げ出した。


「ぷー…なんとか逃げ切れたわね…」
ラピュタの建造物の一角で、追っ手が無いことを確かめると抱えていた二人をおろしてルネアは一息ついた。風花は『さんざんな修学旅行だね』と苦笑して言った。
燈爽は…
「あうぅ〜!すごいですぅ!『合体技』ですぅ!正にヒーローアニメの王道って感じですぅ〜!」
まぁごらんの通り、“あれ”の正体を知ってやや興奮気味にやたらと『すごいですぅ〜』を繰り返したり、『アテレコをするとしたら【おねえさま、“あれ”をやるわ…】【ええよくってよ…】がぴったりですぅ〜』と意味不明なことを言っていたりする。
「ありがと♪ちなみに技の名前は『フレイム・トルネード』っていうんだけどね」
「あう〜、素敵ですぅ〜。今度私もご主人様と開発してみますぅ〜♪」
楽しげにそう話す燈爽の目が一瞬怪しく『きちゅぴーん』と光ったのを風花は見逃さなかった。
一体どんな技を開発する気なのだろうか…?そんな疑問が頭の中を巡るがとりあえず今はその疑問を置いておくことにした。
「それよりこれからどうする?」
「どうするって…修学旅行でしょルネアちゃん?」
「うん。そうなんだけど、よくよく考えたらこの修学旅行の目的ってなんなんだろう?って思ってね」
「みゅぅ〜…そういえば何なんだろう?燈爽ちゃんはどう思う?」
「さぁ〜?何なんでしょうぅ〜?」
『うーん…』
修学旅行の目的が不明なことに、3人とも同じ様に首を傾げ考え込む。
と、

はははははは………

「だれっ!?」
どこからか聞こえてくる妙な笑い声に警戒の声を上げるルネア。

はははははは…ぅわぁっはっはっはっはっはっはぁっ!!

「どこっ?どこから聞こえてくるのっ?!」
テンションがあがってきたのか、だんだん変というか狂った笑い方になってきた声の主を探しきょろきょろと辺りを見回す風花。

誰もいないと思っていても、空のかなたで見守っている!
いつでもどこでも見守っている!
おはようからおやすみまで暮らしを見つめる、
愛と希望のハリセン使いレッジェーンドッ!!魂の叫びしかと聞いたぞっ!!!

「あうぅ!あそこですぅっ!!」
2階分ほどの高さがあろうか?3人から見て右側の柱の出っ張りのその付近にその人物――レジェンド――がいた。
「とぉぅぁっ!!!」
レジェンドはにやりと不適な笑みを浮かべると、かけ声とともに大ジャンプ!
空中3回転1回ひねりをして華麗に…

めごがすっ!!

…華麗に…着地失敗。





「だいじょぶ…?レジェさん…?」
「もろに顔面からいきましたね…」
「ご主人さまぁ〜、さっきのネタはかなりマイナーすぎですぅ〜」
三者三様の気遣いの言葉(燈爽だけは違ったが)に、むくりと起きあがって親指をびっ!と突き出し
「へっちゃらさっ♪」
応える。少々涙目ではあったが…。
「そうですねぇ〜。あのネタに反応出来る方は少ないんじゃないかと…」
しぶとくレジェンドのネタについて突っ込みを入れながら、同じくさきほどレジェンドが現れた柱の影から、特徴的な、長く淡いヒスイ色の髪の穏和そうな感じの女性が歩みだしてくる。その人物は…
「ソァラ先生っ!?なんでここにっ?!!」
そう、そこにいたのは保険科の教員ソァラ嬢であった。
「?なんでって…私も一応学校の先生ですから引率で…」
「あ、いや、そういうことじゃなくて…」
「??」
「…もういいです…」
ソァラのその見事なぼけっぷりに多少を肩をこけさせつつも、話を進ませるべく、ルネアはレジェンドに問い掛けた
「で、レジェさんどうしたの?何か用?」
「いやいや、3人が“修学旅行の目的”を知りたいと言ってたんでね。
それを教えてあげようかと思って」
その問いに、朗らかな顔をしてそういう。
「あう〜、ご主人さまぁ〜。ちょっといいですかぁ〜?」
「なんだい、燈爽?」
「これだと『選択肢3』にはなり得ないような気がするのですがぁ〜?」
「…大丈夫っ!“修学旅行の目的がわかんない”ってことがピンチだということにしちゃえばへっちゃらさっ!」
「あ〜…」
「それは…」
「なんというか…」
「ものすごい強引ですぅ〜」
言うな女性陣(爆)
「話が逸れちゃいましたね。で、この修学旅行の目的はなんなんですか?」
「ああ、それはですね風花さん。このラピュタにある七つのクリスタルを集め、幻の魚『うぎょ』とげふぁっ!!!」
「ご主人さまぁ〜、それはもういいですぅ〜」
風花の問いかけに危険なネタで返すレジェンドに、グレネードランチャー(まだ持ってた)でなかなか強烈なツッコミをいれる燈爽。
「うう…最近の使い魔は乱暴でいかん…」
「レジェさん、いい加減話を進めましょう。読者さんもそろそろいらいらしてるだろうから(笑)」
「それもそうですね(笑)…ゴホン。で目的というのは…」

続くっ!(毎度鬼っ!?)

(1) 「ラピュタの中枢部へ行き、伝説の呪文バルスを唱える(爆)」
(2) 「ラピュタを破壊する」
(3) 「目的はないっ!とにかく遊び倒せ!(核爆)」
(4) 「水銀の短剣を手に入れ、シャリネを巡る(爆砕)」
(5) 「2色の宝珠を手に入れ、どこかにある獅子の石像の目にはめ込めっ!」
次点 そのころ焔帝たちはっ!(笑)


というわけで次の方宜しくお願いしまする〜。

ほっほっほ、長い上に、またしても自分のキャラだしすぎね(爆死)


(1)ぷらすあるふぁ。 投稿者:特査557  投稿日: 7月17日(月) 3時58分30秒

「ラピュタの中枢部へ行き、伝説の呪文バルスを唱える(爆)」

 禁止事項だ。自由行動に移る前に、ホシノ船長から口頭での注意があったし、「修学旅行のしおり」6ページ5行目にも、わざわざ太字で記されている。――出発40分前に変わったんじゃなかったのか。
 飛行船『ゴリアテ』から降りた生徒達は、しおりの注意事項はともかくとして、ホシノ船長の注意は聞いていたから、間違いなくその事は認識していた。
 そう、認識はしていたのだ。



「ラピュタの中枢部へ行き、伝説の呪文バルスを唱えるのさっ!!」
レジェンドの目に迷いはなかった。
「「そんな事をしたら!?」」
「そう、ラピュタの機能は停止、データをリンクしているセブンスムーンも大混乱で、じゅらい亭の借金帳簿は白紙となるのだよ」
気色ばむルネアと風花を前にしても、彼は不敵な態度を崩さず、説明を続ける。
「ご主人さまぁ〜、さすがですぅ〜」
何時の間にかレジェンドの背後に回っている燈爽。荷物の中から、何かをごそごそと取り出して広げた。横断幕のようだ。

「学園制圧組織【レジェンド=ザ=テンペスト】」

「……あ。」
 何かを思い出したようにルネアが足を一歩「――ルネアちゃん?」底冷えを感じさせる風花の声に片足を浮かせて停止する。
 尚も視線を固定する風花からは、不安定な体勢で固まるルネアの首筋を大粒の汗が伝うのがはっきりと見えた。
 踏み出し掛けた足が、迷いを示すようにゆらゆらと揺れ、
「……ゴメンね?」
「ルネアちゃん!!」
流石に幾分か気まずげにしながらも、ルネアは燈爽の逆脇に並んだ。
「風花さんもぉ〜、ごいっしょにどうですかぁ〜?」
燈爽は仲間が増えて嬉しそうだ。
「そんな! ソァラ先生も何か言ってくださ――ソァラ先生?」
劣勢に立たされ、援護を求めて振り仰いだ先に、しかし、ソァラは居なかった。慌てて周囲を見回すが、彼女の姿は何処にも見当たらない。表情からすると、レジェンドやルネアも気付いていなかったらしい。だが、
「ソァラ先生でしたらぁ〜、さきほどぉ〜、向こうの方へ歩いていかれましたよぉ〜?」
燈爽だけは動きを捉えていたようだった。普段と変わらない間延びした口調で答える――或いは、同じテンポだから見えていたのかも知れない。
 ともあれ、彼女はその登場と同じく、唐突に消え去った。
「さあっ! もはや雌雄は決しました。速やかに我が軍門に下るのです!!」
 レジェンドが大仰に手を広げる。
「で、でも!」
 目まぐるしく変わる情勢に、半ば思考が麻痺していた風花だったが、そのとき、天啓のように閃くものがあった。彼等の作戦は、根本的な部分に問題を抱えている。
「あの呪文は、確か飛行石が必要でしょう!!」
 確信を込めて、びしっと人差し指を突きつける。
 しかし、レジェンドの余裕は無くなる様子はなく、寧ろその言葉を待っていたかのように笑みを浮かべた。
「ふっふっふ。その辺は抜かりないのだよ」
「その通り(^^」
風花の背後からそれに答えたのは、
「nocさん!?」
「あにょはせよ〜」
振り返ると、直ぐ後ろにnocが立っていた。身体には黒い汚れ――まるでマジックで書いた文字を、無理矢理擦って落とそうとしたような――が見られる。
「nocさん、ごくろうさまです。首尾は?」
レジェンドの問いに、彼は黙って右手を掲げる。

その手から吊り下がる鎖の先で、蒼い石が、淡い光を放っていた。



「「「ラピュタの中枢部へ行き、伝説の呪文バルスを唱える!?」」」
綺麗に揃って反復する星忍シリーズ。流石は三位一体だ。
「それが……nocさんの目的だと?」
 自身の気を落ち着かせるためか、途中でゆっくりと息を継いで、アレースが訊ねる。
「ええ、間違いないと思います」
こちらもゆっくりと、しかし断定の意志を込めて、シータ=ムーンレィスは頷いた。
 だってnocさん、何故かずっと声を録音したがっていたし。
「それに、厳密には、中枢である必要はないんです。システムが音声を拾えるように、ある程度建物に近付いてさえいれば」
「じゃあ、すぐに追いかけないと!!」
アレースが慌てて立て掛けてあったアビスブレイドを手に取り、星忍はちゃおとスターティが身体に掴まったのを確認して、印を結び始める。
「大丈夫ですよ」
「「へ?」」
シータの声に、気勢を削がれた表情で、皆が顔を向けた。
「何が大丈夫なんだお?」
星忍の肩に掴まった、ちゃおが訊ねる。
「先ほど説明があった通り、この『ラピュタ』はアルカディア級機動要塞都市の原型――つまりは最初期型です。アルカディア級のコマンドには、幾つか拡張セットが用意されているのですが……」
「ですが?」
「『バルス』の対応は、Ver.3以降なんです」
にっこり。




   教訓:プログラムのアップデイトはこまめに行いましょう。






 ちなみに、焔帝は未だ神の一手を求めていた。






「ホシノ船長」
通信士の声だ。
 飛行船『ゴリアテ』船長ホシノ=モモは、リクライニングさせていたシートから身を起こし、ゆっくりと目を開けた。
「……外で何かありましたか?」
 生徒達が上陸してから、既に一時間近く経過していた。飛行船の乗組員は、緊急時に備えて、交代で船に待機する事になっているのだが、今のところ特に問題は――基準は大いに疑問であるが――起こっていない。
「いえ。地上より入電です」
「読んで下さい」
元より、彼が呼び掛けてきた時点で、用件は半ば判っていたのだ。ホシノ船長は、落ち着いた声音で、先を促す。
「はい、――



1.《デバッグ終了につき、「ラピュタ」システム更新班として、クレインさんが合流します》」
2.《『ラピュタ』対地高度上昇中。至急確認せよ》」
3.《かゆ……うま》?」
4.そのとき、船内に「かわいそうなロボットさん達」が!!(笑)
5.《暇です、仕事をください。 ゲンキ》」




選択肢3<<かゆ…うま…>> 投稿者:藤原眠兎  投稿日: 7月19日(水)16時34分16秒

んでもって選択肢は「3」。理由は呪われているから。


「はい、<<かゆ…うま…>>であります。」
 淡々と連絡員が読み上げる。
 一瞬の空白。
 あまりにも予想と外れすぎた答えがそうさせたのか、ホシノ船長は目をぱちくりとさせた。
「…はい?」
 らしからぬ間の抜けた声でホシノ船長は聞き返した。
 それはそうだろう。
 いきなり”かゆうま”とかいわれても困るのが普通だ。
「繰り返します、<<かゆ…うま…>>であります。」
 しかしながら連絡員は、不自然なまでに淡々と繰り返した。
 まるで譲れない真実であるかのように。
「…粥馬ですか?」
 困惑した面持ちでホシノ船長が呟く。
 船長可愛いぜっ!!
 などと周りの船員達は心の中で喝采を叫んでいたりする。
「MINORIさんの回答は?」
 ホシノ船長の言葉に答えるかのようにプシュッと扉が開き、一人の少女がブリッジに入ってきた。
 瞬間。
 ブリッジの中でため息が複数もれた。
 腰まではある長い黒髪をなびかせて毅然と歩いてきたその少女は、紛れもなく”美少女”だった。
 背は低く150cm弱。スレンダーな身体に、意志の強さをうかがわせる黒い瞳に薄紅色に色付いた唇。そして不似合いな大きめの眼鏡。
 それは星立セブンスムーン学園高等部所属第弐学年、図書委員である”四季みのり”だった。
 蔵書量は億単位をくだらないとされる”学園図書館”の主とも呼ばれている。
「…確かに私は”四季 みのり”ですけど…なんでMINORIなんですか?」
 開口一番、みのりは微妙にイントネーションを変えて怪訝そうな様子で尋ねる。
 ホシノ船長はにっこりと笑って答えた。
「気分です。」
 おおっ!
 と、どよめきが走った。
 負けてないぜ船長!ラブリー船長!!
 そろそろやばいテンションに達しつつある(筆者が)。
「…気分、ですか?」
「ええ、それらしいでしょう?」
 にこにこと笑いながらホシノ船長は答える。
 ここだけの話、ホシノ船長はEVAが好きだった。
 とても。
「それよりも、通信担当者が不可解な暗号を…」
「…不可解な、ですか?」
 みのりは面白くもなさそうに尋ねる。
 実際にはそんな事はないのだが、感情表現が下手なのである。
「ええ…粥馬、と」
「…粥馬…ですか?」
「ええ、粥馬です。」
 間抜けな会話を交わす美人と美少女。
 ふむ、と一言だけみのりは呟いた。
 きらり、と不似合いな眼鏡が光る。
「…粥馬−粥を食べながら乗馬するという狽悪拳の修行法の一つ。バランス感覚を鍛えると共に精神力を鍛える荒行とされ、当時この拳法が盛んであった土地にその修行法がなまって、かゆうま→かゆば→きゅーばとなったという事は言うまでもない。民明書房刊『古代拳法百選』より抜粋…となっています。」
「そ、そうなんですか?」
 あまりに突拍子のないみのりの言葉に、ホシノ船長は驚きながら尋ねた。
 おお、さすがだ…と周りの船員達の口から賞賛の言葉が漏れる。
 が。
「…もちろん冗談です。」
 無表情なまま、みのりはサラっと答えた。
 あらら、とホシノ船長とブリッジの船員達がこけた。
「ええと、じゃあ”粥馬”とは一体?」
「…ですから冗談です。悪質な。」
 気を取り直して尋ねるホシノ船長に相変わらずの無表情でみのりは答えると、つかつかと通信兵の方へと歩いていった。
 そして通信機をひょいっと取ると、目をすぅっと細める。
「…眠兎くん?冗談はその辺までにして。ホシノ船長が困っているでしょう?」
 言葉は平静かつ穏やかであったが、その内に秘められている意志は違った。
 ブリッジに居合わせた全員の背筋に寒気が走る。
 怒ってる。
 もはや本能でそれが理解できた。
「…だって、僕はラクーンシティに行きたかったんですよう。」
 言い訳がましく通信機の向こう側で男の声が答えた。
 姿は見えないがもじもじしているのが何となく雰囲気で伝わってくる。
「…馬鹿な事言ってないでこっちに帰ってらっしゃい。」
「はぁーい。」
 返事と同時にブンッという鈍い音が響き、ブリッジの中央に茶色の髪の背の高い青年が現れた。
 反射的にブリッジにいた船員達が身構える。
「どうも初めまして。修学旅行”ラピュタへ行こう”実行委員会に雇われた藤原眠兎と申します。」
 船員達に愛想たっぷりに眠兎は挨拶をした。
 その態度と名前とで船員達の緊張が和らいでいく。
 藤原眠兎といえば、みのりと同じく高等部第弐学年で、特に体育会系のクラブに雇われてはそのクラブを勝利へと導く必勝請け負い人として知られている。
 今回はどうやら実行委員に雇われているらしい。
「こほん…それで地上のほうの進捗は?」
 結局”粥馬”って何なのかしら?等と思いながらもホシノ船長は眠兎に尋ねた。
 今までにこにこしていた眠兎の表情が多少引き締まる。
「はい、では報告します。まず大規模転移方陣の準備の方は完了しました。ラピュタ側の方陣の作成が終われば直通の退避路が完成します。それとゲートキーパーの件ですが…」
  

 木製の台の上に縦横に黒線が走り、その上を白と黒の石が彩る。
 たったこれだけの事だが、戦場に見立てられたそれは、いまだ人々の心を掴んでやまない。
 その名は碁。
「見えたっ!!これぞ神の一手だっ!!」
 ぱちり、と碁盤の上で黒い碁石が踊った。
 完璧だ、完璧すぎる。
 焔帝は己の打った一石にこれ以上もない満足感を覚えた。
 が。
「ほう?なかなか見事な手だ。だがこれではどうかね?」
 不意によこあいから細い手が現れ、ぱちり、と白い碁石を打った。
 焔帝がそちらに視線を巡らすと、そこには右手いっぱいに、見た事もない植物の苗木を沢山持った鏡花が立っていた。
 見たくない。
 見てしまったら今までの時間が全くの無駄になるかもしれない。
 しかし。
 棋士として(何時の間に棋士になったんだ?)それから目を逸らすわけにはいかないのだ。
「ああっ!?こ、これは…」
 全く無防備に置かれた白石はとんでもない悪手だった。
 しかし、それは本当に悪手なのだろうか?
 焔帝は今の一手に深く想いを巡らせた。
 一見して悪手。
 しかしこれは…?
「この一手は…」
 尋ねようとした焔帝だが、その想いは叶う事はなかった。
 きゅばぅ
 ぼんっ。
 赤い光線が走り碁盤をなぎ払った。
 直後、派手な音と共に爆発がついてくる。
 気がつけばアレースや星忍シリーズはシータを護るために、いつの間にやら現れたかわいそうなロボット(他の呼び方はないのか)達と交戦していた。
「う…おおおおおっ!!よくもっよくも『神の一手』をぉおおおっ!!」
 気がつけば焔帝は剣を片手に飛び出していた。
「ふむ…」
 その様子を見ながら鏡花が小首を傾げる。
 戦闘に加わるつもりがないから(そんな事をしたら苗木がいたんでしまう!)、その範囲から離れながら鏡花はぼそっと呟いた。
「適当に置いただけなんだが…まぁいいか。」
 鏡花の視線の向こう側でかわいそうなロボットが一体、焔帝の手によって吹き飛ばされていた。





「それは本当ですか?」
「はい、間違いありません。星立セブンスムーン学園に所属する人間は全て”適合者”です。つまり誰かが冗談で破壊の呪文など中枢で唱えようものなら…」
 眠兎はそれ以上は語らずに、手をぱっと広げるような仕種をする。
 それを見てから、やや考えてホシノ船長は口を開いた。
「そうですか…ですが、シータさんの持つキーが無ければコマンドは了承されません。さほど気をもむ必要はないかとは思いますが…」 
 ホシノ船長はしかしながら嫌な予感を払拭する事は出来なかった。
 万一のための退避手段は整えたものの、だからといってそれでよしとする気にはなれなかった。
 いかな学園の生徒といえども、この高さから落ちれば死人も出る(かもしれない)。
「藤原さん、申し訳ありませんが…」
「中枢の防備ですか?」
 眠兎はにこりと人好きのする笑みを浮かべながら言った。
 みのりが、何故だかほんのちょっとだけむっとする。
「ええ、お願いします。」
「了解。コードネーム”スリーピングラビット”、ただいまより任務にうつります」
 眠兎は軽く敬礼するとくるり、とみのりの方に向いた。
 そして、軽く抱きしめて、かがみ込みながらキスをする。
 公衆の面前でよくもまぁ。
「じゃあ、いってきます」
「…眠兎くん……」
 潤んだ目でみのりが眠兎を見上げる。
 眠兎は黙ってみのりの言葉を待った。
「…珍しい本があったら持ってくるの忘れないでね。」
 みのりの平静な言葉に眠兎の膝から軽く力が抜けた。
 ギャラリーも同様である。
「あらら…それは構わないですけど…もっと他にはないんですか?」
「…別に?」
 みのりは軽く小首を傾げて答える。
 眠兎は軽くため息をついてたはは、力なく笑った。
 たかが修学旅行。
 自分のところに帰ってくるのは当たり前。
 つまりはそういう絶対の信頼感の現れなのだろう。
「では…」
 眠兎は現れた時と同じ様に唐突に消えた。
 みのりはと言えばあんまり感慨はないようで、相変わらずの無表情だった。
「結局”粥馬”って何だったんでしょうか?」
 思わずホシノ船長の口からもれた問いに、みのりは振り返っておもむろに一枚の黒いディスクを渡した。
「これは…?」
「…ゲームです。面白いですよ。」
 みのりはあいも変わらず面白くなさそうに言うと、つかつかとブリッジを出ていった。
 また”ゴリアテ”の図書室にでも行くのだろう。
「ゲーム、ねぇ?」
 ホシノ船長は興味深げに呟いた。
 新たなファンの獲得は時間の問題だった。 


 そして−

選択肢

1.その頃、中枢ではゲンキが茶をすすっていた。
2.服従か死(?)かを迫られた風花は…
3.じゅらいは親バカっぷりを余すところなく発揮していた。
4.飛行石の結晶を狙って第3勢力が…
5.逃げ出したnocを追ってシータ達が旅立つ!

次点 ホシノ船長はバイオハザードに夢中になっていた。

話が展開しない上に、つまらなくて自キャラばっか使ってる。ゴメン。


選択肢(1) 投稿者:アレース  投稿日: 7月20日(木) 0時51分14秒

「うーん、暇ですねぇ。」

  所変わってここは『ラピュタ』の中枢。先ほどからいくつかの勢力が目的にしている場所だ。ゲンキはそこで、茶をすすっていた。

「それにしても…本当に誰もいませんねぇ。」

  『魔王呪法 初煎り一番茶』でコポコポと何杯目かのお茶(筆者の記憶では確か15杯目だったと思われる)を入れながら、もう一度つぶやく。

「集合場所はここじゃなかったんでしょうか?」

  誰へともなくつぶやいてみる。当然返事はない。

  ……さて、何故ゲンキがここにいるのか、ということを先に説明しておこう。

  ゲンキは先ほどまで校庭で"ラピュタへの不法侵入者の見張り"をしていたのだが、不法侵入者がいないだろうと勝手に納得して(まぁ、そもそもこんなところにはいるのに不法も合法も会ったもんじゃないと思うが。)場所移動を決意。
たまたまそこに落ちていた『修学旅行のしおり』にラピュタへの侵入方法(場所を念じて転移します、とかいてあった。)が記されていたので、それに習って転移したところ、ここについたのである。

(それでは何故多数の学生がここにこれないか、というと、もちろん『転移』が出来ないからである。)

  と、いうことでゲンキはここについたのであるが、まだ、誰もその『目的地』には到着しておらず…話は冒頭に戻る。



  同時刻。
  先ほどゴリアテを出発した眠兎は、多数襲いかかる"かわいそうなロボットさん"達をその超人的な運動能力で軽く叩き伏せながら、目的地へ向かっていた。

「さて、と。次はあの角を右に曲がるんですね。」

  みのりから手渡された(いつの間に?)『ラピュタ内部建造図』を手助けに、どんどん先へ進んでいく。

  『生徒の誰かが中枢で(おふざけにしても)破壊の呪文を唱えた時点で『gameover』という一刻を争う事態にも、眠兎はいつもの冷静さを決して欠くことなく、着々と足を進めていた。

「あれだけ信用されてますしね。さっさと終わらせちゃいますか。」

  つぶやきながら先ほどのみのりの顔を思い出し、ふっ、と唇の端が綻ぶ。

  数分後、"かわいそうなロボットさん"達を数十体も倒したころだろうか、ようやく最後の角を曲がる。

「さぁ、到着ですよ!」

  ……しかし、角を曲がった直後、眠兎はそこに立ち尽くした。

「…これは…?」

  目の前には大きな扉。大変丈夫そうなその扉には鍵はなく、また、力でどうにかなるものでもなさそうだった。ただ、扉の前に石碑があるだけだった。

「一応試してみますか。」

  扉を殴ってみるが、やはり開く気配はない。ベレッタで撃ってもびくともしなかった。もちろん、石碑も同じように、動きもしなければ壊れもしなかった。お手あげだ。
  どうやら自分にはどうしようもないと気づき、

「…やはり無理のようですねぇ。仕方ない、ちょっと休憩でもしますか。」

  諦めの一言とともに、眠兎はその場に腰をおろした。



  さらに同時刻。レジェンドも中枢に向かっていた。その手には淡い光を放つ小さな青い石『飛行石』のついたペンダントが握られたいた。





――それから15分後。

「う〜ん、本当に暇ですねぇ。」

  ゲンキは通算26回目になる同じ台詞をつぶやきながら、59杯目のお茶に口をつけていた。





さて、来週のサ○エさんは?(違)


1.『飛行石』を奪われたことに気づいたシータ達は、nocを追って旅立った!!

2.「とりあえず中枢に向かいましょう。」風花達は目標を決めた!!

3.「そろそろ電波を発信するなり。」ついにじゅらいが立ち上がった!!

4.100杯目のお茶を飲み終えたゲンキが、カフェインの影響で興奮・凶暴化した!!

5.「あれ? そういえば俺は…?」最近登場していなかったクレイン、ついに動く!!

次点.みのりはゴリアテの中でとてつもない事実を発見した!?


の5+α本で〜っす(爆)

※ラピュタの記憶、曖昧ですいません(^^;;


選択肢3でいきます 投稿者:Landa  投稿日: 7月23日(日)03時04分40秒

その男は薄暗い部屋で大きなディスプレイを見つめている。
椅子に腰をかけ、足を組みいかにも黒幕といった雰囲気だ。
「ふっ…(/_\)」
怪しさ爆発のゲンドウポーズをとき、ゆっくりと立ちあがる。
そして、ディスプレイに背を向け、部屋を出ていった。
その大きなディスプレイには一人の少女が友人と楽しそうに話している姿が映っていた。
未だに動いているところをみるとリアルタイムで取っているらしい。彼女の名前は…月夜。

「ふふふっ…そろそろ電波を発信するなりか…」
低く笑い、その男、じゅらいは電波を発信する為の機能を起動する。
発信する電波を増幅するブースターの変わりのバンダナをまき、椅子にすわる。
「月夜につく悪い虫どもめーー、電波で始末してやるなり(/_\)!」
どこかいってしまっている目である。
じゅらいはその目を閉じ強く念じる。その思念が増幅され、○電波としてラピュタに向かって放たれる。これが大きな問題となろうとは誰も考えていなかった。

ドカァン!
「あぅ!?」
ラピュタの中枢に向かうレジェンドを追っていた燈爽は近くの部屋のドアが爆発で破れた衝撃で吹き飛ばされる。
「危ないっ!」
なし崩し的に同行している風花が魔法で燈爽を抱きとめる。
「あぅ、ありがとうございますぅ、風花さまぁ」
「一体なんなわけ!?」
ルネアも素早くかけより注意深く爆発した扉を見つめる。
「あ、あそこは封印されていた開かずの倉庫です」
とおいついてきたnoc。
「何か出てくるわよ…」
ルネアは油断なく構えを取る。
ガラッ…
散らばった瓦礫を蹴飛ばして出てきたのは緑の髪の少女だった。
「えっ…?」
凶悪なモンスターかと思っていたルネア達は拍子ぬけする。
少女は一箇所を除いておかしなところはなかった、その耳カバーを除いては。
「ま、まさか、あれは…」
爆発に気づき戻ってきたレジェンドは驚愕し、後ずさる。
「そう、あれは…デマドの文明と双璧をなす、狂栖川文明の遺物…○チですよ(笑)」
そんな言葉と共に一人の青年がレジェンド達の前に現れる。
そう彼はデマドの遺産、ザンヤルマの○の使い手、矢神である。

どがぁぁぁぁん!
一つの爆発の後、立て続けにラピュタで爆発が起こる。
「状況はどうなってますか?」
ホシノ船長は冷静に現状を把握する。
「現在、ラピュタ内部で複数の爆発が確認されています」
すぐに回答が返ってくる。
「生徒の方はどうなっていますか?」
「現在、回収中ですが、爆発などで思うように帰って来れないようです」
オペレーターも振り返り、ホシノ船長の指示を仰ぐ。
「どうしましょうか?このままでは生徒に死傷者がでてしまいますが?」
「大丈夫です…」
自信に満ちたホシノ船長の言葉にブリッジ内にも安堵の空気が流れる。
「人はいつか死ぬものですから(にっこり)」
一瞬にしてブリッジの空気が凍りつく。
「と言うのは冗談です。我が校の生徒はそんなにやわじゃないですよ。
私達は私達にしか出来ない事をしましょう」
そういい再び指示を出し始める。ブリッジの時が再び動き出す。
「爆破の原因特定できました。ディスプレイに出します」
そういう声とともにあの緑の髪の少女がディスプレイに映し出される。
「あれは…?」
どうみても破壊活動をするような少女には見えない。
「あれ…」
驚愕するブリッジの中でみのりだけが小さな声を上げる。
「さっき、船内ですれ違った人です…」


久しぶりなのでかなりおかしいかもしれないですがご容赦ください(^^;
勝手に話を作り過ぎかも…。

さて次回は…
1.月夜、活躍開始!
2.巨大怪獣トト□(ととしかく)現る!
3.クレイン船内でナンパする!
4.矢神本領発揮!
5.じゅらい暗躍す!
の五本です。さぁ、冒険のはじまりだぁ(ケイン口調)


弐番。 投稿者:鏡花  投稿日: 7月26日(水)07時05分10秒

 突如、内部で爆発を始めたラピュタの上層部。ラピュタの表の顔とも呼べる空中庭園で
は、こちらも唐突に巨大怪獣トト□(ととしかく)が現れ……ただ、突っ立っていた。
 いったい何処から出現したのか、ラピュタの中心の樹と並ぶほどの巨体は茶色い毛並み
で、誰が用意したのか、巨大な黄色い雨傘を晴天なのに(ここは雲の上だが)さしている。
ぬぼーっと突っ立っているだけで害はないと判ると、生徒達は「大トト□だ!」と歓声を
上げてした巨大怪獣を見物し始める。内部の爆発騒ぎも何のその、至って呑気であった。

 何が起こったのか、彼女達はすぐには理解できなかった。
 覚えているのは、緑の髪の少女。ひどく驚いた様子のレジェンド。いつもの笑顔で現れ
た矢神。そして、爆発。
 至近距離で起こった爆発から彼女達……ルネア、風花、燈爽を守ったのはnocだった。
間一髪でレジェンドと3人の間に割り込み、その広い背で爆発の衝撃を防いだのだ。
 もうもうと立ちこめていた粉塵が治まると、爆発の中心にいたレジェンドと緑の髪の少
女の姿はなく、ザンヤル○の剣の守護神機能で無傷の矢神が佇んでいるだけだった。
「やはり化学反応を起こしましたか(笑)」
 確信犯の笑みをいつものように浮かべて、矢神は納得できるよーな出来ないよーな台詞
を曰ったのだった。
「これは……どういうこと?」
「nocさん、怪我をみせてください」
「大丈夫ですよ、自己修復できる程度ですから」
「ご主人様ぁっ!?」
 警戒するように周囲に視線を走らせて、ルネアは矢神に訊いた。負傷したnocを診てい
る風花の隣で、燈爽が消えたレジェンドを心配して右往左往している。
「我々、星立セブンス†ムーン学園(仮)修学旅行団が到着したことにより、あれらを呼
び覚ましてしまったのです」
「それじゃ、さっきからの爆発の原因は」
「別口です」
 あっさりと露骨な含みのある返事で肯定する矢神。
「あぅ〜っ! ご主人様ぁ、どこですかぁ〜っ!」
 うろうろしていた燈爽が瓦礫を漁り始めた。一抱えもある瓦礫をぽんぽん投げ飛ばし、
ここかと思う場所を掘るが、レジェンドは出てこない。飛んでくる瓦礫を避けながら、思
い出したように風花は辺りを見回す。
「そうだ、レジェさんは何処へ?」
「無事かどうかはともかく生きていることは保証します(笑)」
「ならいっか」
 淡々と相槌を打ったのはルネア。nocもきょろきょろと首を巡らし、
「さっきの女の子もいなくなってしまいましたね」
「狂栖川文明の遺物とかって言ってたけど、どういうものなの?」
「単刀直入に言うと危険物です」
「そんな端的な……って、あれ『ら』!? いっぱい居るの!?」
「すぐに遭遇できますよ」
「したくありませんッ!」
 思わず大きくなった風花の声に、「ドゴッ」「ぐえっ」「あれぇ〜?」という音と声が
続いた。何事かと振り返ると、燈爽がきょとんとした様子で崩れた壁の向こうに現れた通
路を眺めていた。正確に言うと、眺めていたのは壁の残骸に埋もれかけた人物だったが。
「眠兎さん、どうしてこんな所で寝てるんですかぁ〜?」

「クレインさん、聞こえますか?」
「はいはいっ♪ 感度良好ですよっ♪」
 無線機から流れるホシノ船長の声に上機嫌で応えたのはサバイバルルック(というか寧
ろバイ○ハザードのコスプレ)のクレインだった。
「その先に焔帝さんの開けた穴があります。穴を下っていけば彼らの所へ着くはずです」
「りょーかいっ♪ そんじゃ、待ってて下さいねっ♪」
「あの……気をつけて下さいね」
 通信を切ったクレインは、最後に囁かれた船長の一言にぐぐっと拳を握りしめた。俄然
やる気が湧いてくると、足取りも軽く暗い通路を進む。
 ラピュタ上層部で『かわいそうなロボットさん』達と戦っていた焔帝とアレース、星忍
シリーズ、そして彼らに守られていたシータ嬢は、現在、行方不明である。焔帝の繰り出
した大技でロボット達は吹き飛んだが、その余波で開いた穴にその場にいた全員が揃って
落っこちてしまったのだ。クレインはその救出に向かっているのである。
 だが、ホシノ船長から申し渡された最優先事項は違った。
「ゲンキさんを発見したら、如何なる手段を用いてでもラピュタ外部へ放り出すこと」
 クレインには詳しく知らされていなかったが、それは爆発の原因に関わることらしい。
が、彼には焔帝達の巻き添えをくらったシータ嬢の方が気掛かりだった。
 やがてフロアをぶち抜いた空洞に行き当たり、クレインは底へ向かって呼びかける。そ
の呼び声が、途中で上擦った。
「お〜……いッ!?」

1)バランスを崩したクレインは、真っ逆さまに落っこちた!
2)空洞の中には青い光に包まれて気絶しているレジェンドの姿が浮かんでいた!
3)待機状態の『かわいそうなロボットさん』達の中で居眠りするゲンキを発見した!

まとめる方向を目指してみましたが成果は上がらず。次の方、お願いします。(__;)


3番 投稿者:じゅらい  投稿日: 9月12日(火)05時46分30秒


「おー・・・い!?」

クレインは覗き込んだ穴の中に、待機状態の『かわいそうなロボットさん』達の中で居眠りするゲンキを発見した!
しかしこれは一体どういうことだ?
少なくとも数十メートルはあると報告されていた縦穴は、覗いてみれば5mも無く、いるはずのシータ達がいなくて、いないはずの魔王がいる(笑)
しかも外の光に反応したのか「かわいそうなロボットさん」達の胴体がゆっくりと開き、中から何かが出てこようとしているではないか!

「え、あ、うー?ι(@ロ@)ノ」

さすがに訳が分からず混乱するクレイン。

「うーん。ヴィシュヌ、これはどういう事だろ?」

燐光を放ちつつ現れたヴィシュヌが答える。

「あらら〜、都市全体の時空間が歪んできてますよ〜?マスターの見ている穴も、ずっと離れた場所に繋がっちゃっているんです〜」
「マジで!?時空が歪んでるなんて・・・・・・はっ、そうか!Σ(@ロ@) だから前回の更新から一ヶ月もたっているのか!(爆)」
「謎は全てとけました〜♪」
「犯人はお前だッ!(ビシッ)」

カメラ目線で決めポーズのクレイン&ヴィシュヌ。
足元の穴底では、「かわいそうなロボットさん」から出現した12人の「赤い長髪の少女達」が、歌いながらゆっくりと輪になり、その中心では巨大な飛行石(と、もたれかかって眠るゲンキ)が浮上をはじめていた。
また、少女達の歌に合わせて、トト□がオカリナを吹き始める。

ラピュタが「創られた目的」のために動き始めた瞬間であった。

ついでに言うとその瞬間、クレインが指差した先、遥か彼方のセンブンスムーン学園では。
「へぐふっ」
遅筆王じゅらいが心を痛めて倒れていた(切腹)



ラピュタを散策していた生徒たちが皆、呑気に「巨大なトト□」を見上げて喜んでいるころ、白銀の飛行船「ゴリアテ」艦橋は喧騒に満ちていた。
次々に流れ込んでくるラピュタ内・外部の情報や、3分ほど前に出現した「トト□」の観測データが各種モニター映り、分析・報告する声と指示を返す声で大騒ぎなのだ。
さらに、全生徒の生体反応から現在位置と爆発地点のデータを照合し、生徒たちに危険が迫っていないか、おやつは300円以内か等をリアルタイムで観測。
その上、退避時のシュミレーションもあらゆるパターンで進められていた。

ホシノ船長の指揮卓モニターにも、作戦部や情報部からの報告がめまぐるしく数値を変えつつ表示されている。
彼女はデータの中でも、参謀達が進めている各種シュミレーションの結果に注目し、コメントを返そうとしていた・・・その時。

キュゥン!
「はっ!?」

ホシノ=モモを優秀な船長たらしめている様々な能力の中の一つ、予知にも近い直感(インテュイション)が叫びをあげた。
と同時に艦橋に新たな警報が鳴り、「ラピュタ内部に高エネルギー反応、および時空振動確認!」との報告が入る。
ホシノ船長は立ちあがり、皆が初めて聞くような大声で叫んだ。

『全船、∀級アラート!修学旅行は中断、生徒をゲートへ誘導!10分以内にラピュタを離脱しますよ!』

彼女は強力な霊波(ポルター)を使って叫んだので、船内放送や船外スピーカーを使わずとも全生徒にその声が伝わったほどだった。

「船長!?」
「急いでください!」
「りょ、了解!全船、∀級アラート!マナリアクター全力運転、魔道回路解放、バルキリー放出!実行委員は生徒を退避方陣へ誘導!作業時間はゴー・サン・マル、シュミレーションパターンS!GO!」

うろたえる副長に一括。復唱されると同時に指揮卓にカウントダウンが表示された。
船外モニターには、撤収作業を開始した約600人の修学旅行実行委員と、同人数のサポートエレメンタル「バルキリー」が飛び回る様子が映る。
上部カメラは、オカリナを吹き始めたトト□を捉えていた。
今やラピュタ全体に響き渡っているその複雑なメロディーが、ラピュタ周辺の空間にさらなる影響を及ぼし、都市のあちこちで崩落などもはじまっているのが確認できる。
そういった映像に重なるように、ホシノ=モモの視界には不思議なヴィジョンが映り込んできていた。

(これは・・・)

「船長、今から何が起こるのですか?・・・船長?」
「あっ、ごめんなさい、ハッキリとは分からないの・・・でも、このラピュタは遠くへ飛びたがっているようだわ・・・視えるのは、深い深い宇宙・・・」
「なるほど」

あっさりと納得した副長は、再びモニターに目を戻す。飛行船部のメンバーは、ホシノ船長を信頼しているのだ、心から。恐れる物は何も無い。





すでに撤収作業開始から200秒が経過しているが、作業は順調に進んでいるようだ。
実行委員だけでなく、転移能力や交感能力を持つ生徒達が協力して、小・中・高・大学部全ての生徒を集めに集めている。
すでにロボット達の攻撃はやんでおり、上空には報道班がムーンウォークで飛んでいるだけだ。
あらかじめ決められたグループ単位でまとまり、ゴリアテや転移魔法陣の中に収容されていく。
また、先行隊が搭乗していた「タイガー・モス号」は、主人であるシータを救出するため、格闘腕を展開してガレキを排除しつつ、ついに崩壊をはじめたラピュタ内部へと侵入を開始していた。

とそこに、解析班から報告が入る。

『船長、「トト□」の解析終了しました!「修学旅行しおり」に書かれていた「ラピュタのヒ・ミ・ツ」の通りです!』
「やはり、『となりのトト□』説・・・このラピュタに常に付き従うという、生体作業船の存在説は正しかったのですね。」
「つまりトト□はヴァイタルガーダー・・・と、いう訳ですな。流石は『修学旅行のしおり』、遺失ラピュタの機密研究データ暴露本だけあります」
『でもどうして内部から出てきたんでしょう?しかも本船であるはずのラピュタを一部破壊しましたよ』
「ラピュタの都市部分は後付けされたもの、という説を支持しますね。解析の結果から推測するに、ナノマシーンで構築された建造物なのでしょう。元々は深宇宙探査のために建造された船なのだと考えれば、都市部分はフロンティアでの基地となるはずのものだった、と・・・」
「では船長、トト□は・・・」
そう、トト□は出航の準備をしているにすぎないのでしょう」
「なぜ今まで地球に留まって、都市でありつづけたのか・・・その理由は「しおり」にも記述されていませんね。今となってはラピュタのみぞ知る、という訳ですかね」
「きっと・・・ずっと、誰かを待っていたのでしょう。そして、待ち疲れて眠ってしまっていた・・・」
「では、待ち人が帰還したのでしょうか?もしやゲートキーパーがその?」
「どうでしょうか・・・」

言葉をきり、ふっと溜息をつく。
未だ不思議なヴィジョンがだぶる視野を、艦橋のメインモニターに移す。そこには、藤原眠兎やクレインを追ってラピュタ中枢部へとたどりついたバルキリーの見ている光景が映し出されている。

あわててゲンキを飛行石から引きずり降ろし、走り去ろうとするクレイン。ゲンキは目覚めかけているようだが、クレインにしっかり目をふさがれてジタバタ。
歌う少女達をじっと見つめ、何か魔法をかけているらしいヴィシュヌの優しい表情。
やっと駆けつけてきたレジェンドは「せりうぉー」などと叫んで少女達に飛びかかろうとしたが、光速で走り込んだ眠兎に阻止され。
レジェンドが落した飛行石を拾うシータ。ひどく緊張しているようだ。
矢神はシータを見つめている。
だんだんと閉じ始めている天井や壁の穴。
それを押し広げようとしているnocと、その足元に立ち、皆を必死で呼ぶルネアと風花。
焔帝とアレースは、ついに中枢部寸前まで飛び込んで来たタイガー=モス号へと走っていく。
星忍はシータの手を掴んで退避しようとしたが、なぜかシータは動こうとしない・・・。
そこへ。

「シータ!!!」

凛とした雰囲気を持つ青年が、緑の髪の少女「○チ」に連れられてやってきた。シータが振り向いて名を呼ぶ。

「パズー!」

彼は、本当なら今ごろは、ゴリアテ船内で撤収作業を手伝っているはずの修学旅行実行委員だった。そして彼は、シータの幼なじみであり、将来を誓い合ったパートナーなのであった。

「星立セブンス†ムーン学園・大学部探検同好会所属、パズー=ウォルサム。宇宙までお供します!」

颯爽とした敬礼に、シータは微笑みながら答えた。

「はい!」





「ええっ何なのその展開はっ!?」っと仰け反る周囲の者たちをしり目に、パズー青年がシータの側に歩み寄る。
星忍は困った表情をしていたが、半分あきらめ顔で笑うと、懐から一通の手紙をシータに手渡した。

「学園長から、あなた方に」
「え・・・」

シータが手紙を開くのを見ながら、星忍はnoc達の方へと後ずさりはじめた。

(さようなら)

そっと別れを告げると、スターティとちゃおを連れてタイガー=モス号へと走り去る。
nocも、シータとパズー以外の全員がこの中枢エリアから出た事を確認すると、穴から身を引いて、どこへともなく転移していった。
今や外部からの全ての穴はふさがり、荘厳な歌声と、飛行石の眩しい光に満たされつつある中枢部では、残った二人が手紙に見入っていた。

『 シータ=ムーンレィス殿 あなたの「休学願」を受理しました。規定により休学可能期間は本日より50年以内ですが、特例として5000年までの延長を認めます。必ず帰ってきて、レポートを提出するように(´ρ`)ノ 星歴7027年○月○日 星立セブンス†ムーン学園 学園長 ジュライ=ザ=スーパーノヴァ 』

『 パズー=ウォルサム殿 あなたの「休学願」を受理せざるをえません(爆)学園長的に、休学期間をシータ=ムーンレィス殿の復学当日までとします。必ず帰ってきて、土産話を聞かせるように(◎◎☆ 星歴7027年○月○日 星立セブンス†ムーン学園 学園長 ジュライ=ザ=スーパーノヴァ 追伸:日付は今日のを書き込んでおいてね』

お互いの手紙を見せ合った後、二人は思わず吹き出した。

「あはははははは」
「わはははははは」

ひとしきり笑うと、パズーはシータの肩をたたいて言った。

「さあ!時間が来たようだね、シータ」
「ええ」

すっとメロディーのトーンが下がり、12人の歌い手達は壁からせり出したシートに腰掛けて、オペレートらしき作業を開始した。
いつのまにか、中枢部の天井や壁にラピュタ周辺の光景が映っている。
どうやら、ほとんどの生徒達はラピュタから離脱したようである。
そして今、最後の生徒達を乗せたタイガー=モス号が、挨拶するように船体を振りながら飛び立って行った。
それを確認すると、シータは大きな飛行石に向かって話しかけた。

「ねえ、ラピュタ。まずはどこに行きたいの?」
『――スターバースト現象ノ観測ヲ希望』
「ははは、趣味が合うね、ラピュタ。ちょうど星図にも載っている・・・そこへ行こう!」
「でも偶然ね・・・」
『――?』
「スターバースト、つまり星が爆発的に誕生する現象のことを、古い言葉で『バルス』と言うのよ」
「今の世では破滅の呪文も、ルーツをたどれば素敵な言葉だったのか・・・」
『――目的地ノ入力ヲ』

シータとパズーはお互いの手を取り、うなづきあう。熱い手と、握りこまれた飛行石の冷たい感触を確かめながら、二人は声をそろえて言った。

「「 バルス! 」」






飛行船ゴリアテは、滞り無く生徒を収容してラピュタより離脱し、1000mほど離れた場所で停船していた。
甲板には生徒たちがおしかけ、ラピュタに手を振ったり、写真をとったりと相変わらず大騒ぎしているが、艦橋はうってかわって静かだった。
ピピッと小さなアラームが鳴り、通信士が報告する。

「船長、ラピュタ・コントロールより入電です。ずいぶん古い形式だな・・・えー、『我、最初ノ目的地ヲ「ひよく座A*バルス」ニ決定。大気圏離脱ヨリ30秒後ニ超光速航行ヲ開始スル』、以上ですが・・・」
「いってらっしゃい・・・と、伝えてください」
「了解」

都市部の崩落も止まり、ゆっくりと上昇をはじめたラピュタを見ながら、ホシノ=モモは不思議な感動につつまれていた。
今回のことは、何が何やらさっぱり分からなかった。初めから、この修学旅行には別の目的があるような予感はしていたが、予知能力を用いてもはっきりとした未来は覗けなかった。
どうやらシータ嬢と学園上層部は、自分の知らない何かを知って動いているようだったが・・・。
やはりあのラピュタは、アルカディア級の原型などではなく、もっと「別次元」のラピュタなのだろう。シータ嬢からも、どこか遠くの世界の空気を感じた。

(まあ、いいです・・・)

一つ溜息をつくと、ゆっくりとシートに身を預けた。
疑問は次々にわいてきていたが、昇って行くラピュタを見つめていると、なんだかどうでも良くなってくる。そして今、ふたたび、彼女の瞳には不思議なヴィジョンが映り込んできていた。
――歌と精霊の力で飛翔するラピュタが、どこかの異世界から来たお姫様と勇敢な騎士を乗せて、はるかな宇宙(そら)へと旅立って行く――
まるで御伽噺のような、本当の話なのね。その門出に居合わすことができたなんて。

「船長・・・自分は、事態がまだよく把握できていないのですが・・・なんだか、感動しています。なぜでしょう?」

副長が、そう尋ねた。

「ふふふ、なぜでしょうねー」

ホシノ=モモは、ん〜っと伸びをすると、さっきまでラピュタから聞こえていたメロディーをハミングしはじめた。

(君を乗せて、か)

やがてラピュタは空の青にとけて見えなくなり、日が落ちて星が瞬きだしたころ、一瞬の輝きを残して消えた。





(ラピュタ修学旅行編、おしまい!)

(――でもまだ物語はつづく!!!)


選択肢

1.ラクーンシティに逆戻り(うえー)

2.退避魔法陣に入った生徒たちは行方不明になっていた!

3.タイガー=モス号が事故で墜落!そこは・・・?

4.季節は秋。学園祭とかも良いかもしれません(爆)

5.季節は秋。体育祭とかも良いかもしれません(爆)


あとがき
今回はホント、執筆遅くて申し訳無かったです。予約は慎重にしよう(TT;
さらに、毎回妙に大風呂敷広げて勝手に畳んで・・・ヤバイかな。あうー。悪い癖か・・・。

ちなみに、宇宙船ラピュタや、シータ、ホシノ船長についての設定は【エンサイクロペディア】に投稿してありますので参考にしてください(汗)ちょっとだけ書くと、この宇宙船ラピュタはとても複雑な事情をかかえていて、発見された場合にはすぐさま
世界各国に報じられ、共同で管理(てゆうか徹底的な研究→後に分解)されるはずのものでした。なにせ遺失技術だけでなく異世界の技術の宝庫でもあったわけですので・・・。
しかし、何千年も前にこの船を造り、失って、異次元を探し求め続けてきたエルフの一族が存在したのです。その最後の生き残りであるシータのため、学園上層部と、高名な冒険者の一族であるウォルサム家が協力し、世界各国を出し抜いてまで、こっそり発見していたラピュタをシータとともに宇宙へと旅立たせる事にしたのでした。まあそう決断するまでにも、いろいろとあったわけなのですが・・・。・・・ややこしすぎるというより
、まったく無駄な設定のようですね(爆)反省しています。でもでも、じゅ亭RPG版のシータ&パズーの物語も、いつか公開したいなあ(そうしないと、修学旅行編の展開はあまりにも唐突だから(切腹))
ところで、せめてホシノ船長には計画を話しておくべきだったのではないかと思いませんか?拙者は思います(おい)でもホシノ船長も学生なんだから、修学旅行を楽しんでもらわなくちゃね、うへへ〜とかいう考えが上層部にあったのかどうかは不明(笑)そういえば用務員の鏡花さんは計画を聞かされていたようですね、流石です(笑)まあ、結果としての設定なのですが。全体のまとめに入ろうとすると、やたらと執筆が難しくなるのが、じゅ亭RPGの(というかリレー小説の)宿命なんですかねー。

ええい、とにかく続くのだッ!(笑)




TO BE CONTINUED!!!




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