じ ゅ ら い 亭 日 記 ・ 暴 走 編 3

じゅらい亭日記・暴走編3
投稿者> 幻希
投稿日> 01月12日(月)16時07分11秒

「じゅらい亭日記・暴走編3」









    「芸術はぶらすと・ぼむ♪(滅)」









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    「うーん・・・構図が・・・・・・」

    カリカリ

    「ああ・・・絵って奥が深い・・・」

     しみじみと呟き、絵を描いていた青年が手を止める。

    「・・・・・・・・・やはり・・・」

     手を止めた青年は突然、空を見上げ叫ぶ。

    「ブラインドタッチは1日にしてならずぢゃぁぁぁぁああああああああっ!!」

     その青年の名は、ミカドといった。









    「てめえ、部下G!よくもあんな服着せやがって!殺してやっからこっちに来や

    がれっ!」

    「のをっ!?れいろうに頼まれただけだってばっ!?犯人は僕じゃないんだぁぁ

    ああっ!!(泣&逃)」

    「ゲンキ!おとなしくやられた方がいいダスよ!お前1人の犠牲でオラ達が助か

    るダスから!(鬼)」

    「うるさい、ボルツ!お前も一度死んでみろ!ソルクラッシャー・チャクラム!!

       (暴走)」

     いつもながらの暴走が起こっているじゅらい亭。幻希を女装させて殺されそう

    になったゲンキが、暴走してソルクラッシャーをボルツ将軍に向けて放つ。

    「・・・・・・じゅらいさん・・・またお店が・・・(;;)」

    「うーん・・・壊れてますねぇ♪」

     泣きながら風花が呟いた言葉に店主じゅらいが陽気に答える。最近は店が壊

    れても風花達が修復してくれるから陽気なのかは、謎だ。

    ガチャッ・・・バタン

     店の客達が暴走を傍観していると、店にミカドが入って来た。何故か深刻そう

    な顔をしている。

    「いらっしゃい、ミカドさん♪どーしたの?暗い顔で?」

     店主じゅらいが速攻で訊ねるが、ミカドの耳には届いていないようだ。何の反

    応も無い。

    「ミカドさん?どーしたんですか?」

     風花の隣に座ったミカドに彼女も訊ねるのだが、ミカドはそれも聞こえなかっ

    たらしく、いきなりスケッチブックを開き、絵を描き始める。

    「むぅ・・・・・・ぬぅ・・・・・・うううぅ・・・・・・だーっ!!」

     唸りながら絵を描いていたミカドが突然叫び、筆記用具をばらまく。

    「ど、どうしたんですミカド殿!?」

    「まさか、暴走かにゃぁっ!??」

     驚き、声を上げるじゅらいとフェリシア使い。だが、フェリの危惧とは違いミカド

    は突然カウンターに突っ伏す。

    「・・・・・・どうした、ミカド?」

     その光景を見て、今まで暴走していた幻希が声をかける。その足元には、ゲ

    ンキとボルツがずたぼろで転がってたりする。

    「あ、癒してあげなくちゃ・・・」

     風花がそちらに走っていく。その足音でミカドは我に還った。

    「はっ!じゅらい亭・・・・・・何で私はここに?」

    「いや、何でって・・・・・・」

     呆然とするミカドの言葉に幻希も「何なんだ?」といった表情になる。

    「無意識の内にここに来たにゃ?凄いにゃぁ♪」

    「うーん・・・凄いんだか・・・?」

     フェリの言葉に笑顔に一筋の汗をたらしたじゅらいが答える。

    「うーん・・・絵を描いていたはずなんですが?どーして、私はここに・・・?」

    「もしかして、ここのお客さんに絵の相談に来たんじゃないですか?」

     何時の間にか光速復活したゲンキがミカドの隣に座っていた。ミカドが風花の

    いる方を見ると、風花が青ざめた顔でボルツを癒している。また、ゲンキがスプ

    ラッタな復活でもしたのだろう。

    「無意識の内に相談に来たんですか・・・そうかもしれませんね。ところで、ゲン

    キさん?今回はどんな復活のしかたを?」

    「ええと・・・傷口がボコボコ沸騰したようになってからビジャァッ!って、腕を再

    生させました。後は、残りの傷が勝手に治っただけです♪」

    「・・・・・・・・・相変わらず、妙な特技(?)ですねぇ・・・」

    「はっはっはっ♪ありがとうでーす♪」

     疲れた顔で呟くミカドに、別に褒めたわけでは無いのだが、ゲンキが笑う。

    「うーん・・・なんだかなぁ・・・(^^;)。・・・ところで、ミカドさん?悩みが

        あるならこの店のお客さん達に相談するといいですよ♪」

     店主じゅらいがミカドの前にジュースを出しつつ言う。その顔は「拙者も相談に

    のるよん♪」と語っている。

    「そうですね(^^)。では、いきなりですが良い構図が考え付かなくて悩んでるの

    です」

    「構図ですか・・・難しそうですねぇ・・・(^^;)」

    「拙者、昨日色んな資料を買ってきたから見てください♪」

    「絵を描くにゃ?頑張ってにゃぁ♪」

    「っていうか、絵を教えてくれダス!」

    「誰か、僕と燈爽を描いてくれません?」

     ミカドの相談に応じる店主じゅらい達。すると、次々と店内の客達が集まって来る。

    「芸術は絵ばかりではありません。詩もまた芸術の一つですよ」

     これは自由詩人ニシジュンの言葉。

    「改造なら得意なんですけどね♪」

     今度はJINNだ。

    「面白さは全てに優先します。面白い絵を描かれてはいかがです?」

     矢神の言葉。おもしろい言葉だ。

    「ミカド様ぁ?カワイイ絵を描いてください♪」

    「そうですね、ミカドさんの描いた女性はカワイイですし♪」

     燈爽の言葉にゲンキも賛成する。

    「そだな♪またルネアちゃんが見てぇぜ♪」

    「あのルネアはもう描けませんよ(^^;)」

    「ミカドさん♪そういえば、私の絵ありがとうございました♪とってもカワイイ絵

    でした♪」

     風花がミカドに自分の絵を描いてもらったお礼を言う。そこで、ミカドは周囲を

    見て気付く。何時の間にか店内の全ての客が集まっていた。しかも、皆が自分

    の相談に乗ってくれている。今、ここにいない者もいるが、彼等がいたとしたら

    やはり自分の相談に乗ってくれるだろう。そう考えると、少し嬉しくなった。

    「ミカドさん♪こういう構図はどうです♪ちなみに、ここに当てた手を突き出すと

    腕を簡単に折れるんです♪」

     ゲンキがボルツの腕を両手で極めた状態で言って来る。

    「ミカド殿♪このページに良い構図があったよ♪」

    「あ、何か楽しい構図にゃぁ♪」

     資料を見せてくれるじゅらいと、楽しげにそれを見るフェリ。他の客達もそれぞ

    れ構図を考えてくれたりしている。

    「・・・・・・うむ!」

     それらを見ていたミカドが立ち上がる。

    「皆さん!ありがとうございます!そうですね!この程度で挫けていては駄目な

    のでした!」

     そして、その手に炎が生まれる。

    「そう!芸術は爆発です!というわけで、景気づけに炎輝吼×1000!!」

    「なっ!?何でぇぇぇぇぇぇえええええっ!!?あウッ・・・・・・(死)」

    「ちょっ・・・待つダスぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?(泣)」

    「うけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!!」

     ゲンキとボルツが黒焦げになる。だが、構わずミカドは周囲に炎を撒き散らす。

    「うーん・・・ミカド殿も元気になったようですね」

    「あの・・・そういう事を言っている場合では・・・(^^;)」

     風花の張った風の結界の中でしみじみ呟くじゅらい。すかさずつっこむ風花。

    「にゃあっ!?・・・・・・危ねえだろっ!」

     炎が尻尾を掠って紅流星と化したフェリが銃を乱射する。何故かそれらは全

    てゲンキに当たった。(笑)

     ゴウゴウと炎が走り、既に半壊していたじゅらい亭を完全に破壊する。風花が

    それを見て「直すのは疲れるのに・・・」と涙していた。





    数分後・・・・・・



 

    「げーじゅつぅわぁっ!!爆発でぇぇぇぇえええええすっ!!!」

     廃虚と化したじゅらい亭の真ん中で、ミカドだけが立っていた。









  部下Gに無断で載せたぜっ!(笑)

  ちなみに、続くぜっ!(爆)

じゅらい亭日記・暴走編3.5
投稿者> 幻希
投稿日> 01月12日(月)16時11分46秒

「料理は絶望と共に」





        夕暮れ・・・

    「うう・・・疲れました・・・(泣)」

    「すいません風花さん!つい、暴走してしまって!(平謝)」

     椅子に座ってテーブルに突っ伏した風花にミカドが謝っている。

    「待っててください。今、疲れのとれる飲み物を作ってますから」

     その風花にゲンキが何かを作りながら言う。右手で何だか怪しい色のジュース

    を作っている。同時に左手でフライパンを動かしているから何か料理も作ってい

    るようだ。

    「ミカド殿、久しぶりに大暴走だったね(笑)」

    「すみませんじゅらいさん。絵の事になると・・・(^^;)」

    「何かにそこまで熱心になれるのも良い事でしょう♪」

    「ありがとうございます、矢神さん♪」

    ガンガン!ジャッジャッ!カチャカチャカチャカチャ・・・・・・

    「えーと・・・次は、この薬ですねぇ・・・・・・あ、こっちにはこの実を・・・・・・」

    「・・・・・・・・・ゲンキ君?何をつくってるの・・・?」

     何やら妙な物を作り続けているゲンキに、不安になった風花が言う。

    「ああ・・・はいはい・・・それはですね・・・・・・」

     そこで言葉を切り、こちらを向くと人差し指を立てて言う。

    「それは・・・ひ・み・つ・です♪」

    「あんたはゼ○スか」

     某獣神官風に言ったゲンキにつっこむミカド。思わず、皆が笑う。

     そのせいでゲンキの料理をボルツがつまみ食いしていたのには誰も気付かなかった。

    「さあ、出来ましたよ♪皆さんでどうぞ♪」

     ゲンキが料理を盛り付けた皿を並べる。片手でこの量をどうやって作ったのか

    少し不思議な程に大量のチャーハンだった。

    「チャ・・・チャーハン・・・・・・これはまた・・・・・・豪快な物を・・・(^^;)」

    「辛いですからねぇ♪風花さんは、このジュースを飲みますが・・・皆さんは水で

    もどうぞ♪」

    「にゃぁ?辛いチャーハンなのかにゃぁ?」

     ゲンキの言葉にフェリが不思議そうに訊ねる。ゲンキは「覚悟されて食べた方

    がよろしいかと・・・」とニヤッと笑った。

    「あ、風花さんの分だけは一応辛さ控えめですからね♪」

     と、一言ゲンキは付け加え風花の前に青いジュースを置く。

    「うーん・・・とりあえず食べてみましょうか♪」

     ミカドが言い、一口だけ食べてみる。

    「・・・・・・・・・・・・・・・どうしたんですか、ミカドさん?」

     矢神が硬直したミカドに問いかける。と───

    プシュー!!・・・・・・ドサッ!

     口から蒸気を吐き出し、ミカドが撃沈する。見ると、つまみ食いしたボルツも厨

    房の床に倒れている。

    「にゃぁぁぁぁぁあああああああああああっ!?」

    「なっ!?」

    「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!?食べたくないぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

     叫ぶフェリ。驚愕するじゅらい。そして、首をぶんぶん振って逃げようとする風

    花。だが。

    「魔王呪法!「留めの牙(刺さらないバージョン)」!!

     ゲンキの魔法がその場の全員を逃げられなくする。ただ、激辛好きな幻希だけ

    は元々逃げようともしなかったので対象外のようだ。

    「風花さん・・・・・・」

    「ゲンキくん!?流石にこんなの食べられないよ!!」

    「大丈夫です♪風花さんのだけは、「ジャ○カレー」の辛口程度ですから♪」

    「それも十分辛い気がするけど・・・・・・本当?」

    「はい♪それに、そのジュースはスッキリしますよ♪」

     にこやかに言うゲンキに説得され、少し悩みながらも食べ始める風花。食べな

    ければ魔法を解いてもらえそうにないのだからしょうがない。

    「さて・・・では、他の皆さん・・・(☆_☆)きゅぴーん!」

    「ゲ・・・ゲンキさんっ!?目ぇ光ってますっ!?」

    「な・・・何か今回のお話と関係無くなってきてますがっ!?」

     慌てて話を逸らそうとする矢神とじゅらい。風花だけがただ1人「結構美味し

    い♪」と言って食事を楽しんでいる。

    「ははは♪そーいうツッコミは無しですよじゅらいさん♪それに、別に食べても死

    ぬわけじゃありませんから♪」

    「口から蒸気吹いてたにゃぁっ!!」

    「(☆_☆)気にしてはいけませんフェリさん♪何故なら・・・・・・」

     ゲンキがポケットに手を入れて言う。フェリが怪訝な顔をする。

    「何故なら?」

    「フェリさんには、こちらの「猫用ケーキ」を御用意しておりますから♪」

    「にゃあ!皆さん!好き嫌い言ってはいけないにゃぁっ!!」

     いきなりじゅらい達を指差して言うフェリ。ニシジュンが「裏切り者ぉ・・・」と力

    無く呟く。

     そして、結局・・・じゅらい達は皆、口から蒸気を吐き出して倒れた。

     その後に来た他の客達もゲンキの「滅殺チャーハン」の犠牲になったことは言

    うまでも無い・・・・・・と思う。(爆)







     最後に・・・・・・。

     

    ミカド:芸術は爆発ですね♪(笑)





    ってーわけだ!最後の方は部下G自身暴走してららしい!

        じゃあ、またなっ!

■NEXT■ □INDEX□