「愛が・・・・ね。」その2



3.海?


〜数日後〜

「忘れ物(人)はござらんかぁ?」

扉に”臨時休業”のプレートを付けながらじゅらいが全員に聞く。

「え〜っと・・・じゅ〜ちゃん・看板娘ズ・ヘリオスさん・JINNさん・英ちゃん・このはさん、
眠兎さん・矢神さん・広瀬さん・鏡花さんっと。」
「さすが兄さん。まるで添乗員みたい(笑)」
「まかして(笑)」

しおり(遠足のしおり?(笑))を片手になにやら書き込むクレイン。

「うっし。英ちゃん、荷物は」
「おっけー」

山のような荷物に囲まれながら英が返事する。
あるわあるわ、パラソル、テーブル、サンダル、ビーチマット、ビーチボール、シャチのボート、
鉄板、コンロ、寝袋、テント、シンナー、プラモ・・・・・?
・・・・・なんだか違うものまで入っているような気がしますが。

「みんなぁ。用意は良いかなぁ?」
『は〜い』
「しゅっぱあ〜つ!」

クレインの掛け声と共にみんなぞろぞろ出発。
JINNはヘリオスの首輪に、ヘリオスは広瀬に抱っこされてる(嬉しそう)。
荷物の係りは・・・・英と眠兎とこのは。
クレインは添乗員(笑)
じゅらいは看板娘ズといっしょに。
鏡花と矢神が一番最後に。
やけに嬉しそうな一行が向かったのは、じゅらい亭よりさほど遠くない海。
”サウザンス・ビーチ”
セブンスムーン付近でも比較的規模の大きい海である。

「あ。忘れた」
「にゃ?(なにを?)」
「店主(笑)」

後方からじゅらいの「まってくれぇ〜」の声が聞こえたかは定かではない(笑)


そして・・・・
やっとビーチに到着!

『うわ〜い!!』

すでに水着を着込んでいた女性陣(残念?)がさっそく海に直行。

「うにゃ〜」

ヘリオスは水着とか無いので(猫だから毛皮(笑))そのまま海に突入。

「ふみぃん(涙)」

JINNは水が苦手なのか、海までの道のりもず〜っと黙ったまま。
終いには指輪の中に引っ込んでしまった。

「にゃにゃにゃ〜ん♪」

暴れまくるヘリオス。

「わ!ちょ・・・ちょっとかみさん!」

指輪からJINNの気持ち悪そうな声が聞こえる。

「にゃ?」
「ふみ、もう少し静かにお願い・・・・・き・・・気持ちわるぅ」

指輪が(ヘリオスが)揺れまくっていたので、酔ってしまったらしい。

「にゃん♪」

おお。納得したのか?

「にゃにゃにゃ〜ん♪」
「しくしくしく・・・・・うぇっぷ」

だめだこりゃ(笑)


「海!太陽!水着!(にやり)」
「兄さん。にやりって・・・・・(笑)」

浜辺に立ち、海と太陽と水着(もちろんオネイさんの)を指差しうなずくクレインと、
隣りでこれまたにやにやしている英。

「よし!英ちゃん。水着に着替えてさっそく出発だぁ!」
「了解!兄さん!」

ああ。この二人って・・・・・はぁ。
クレインさん、ヴィシュヌさんに怒られても知らないぞ。

「兄さん兄さん。あそこの・・・ほら、あの二人」
「うん?どれどれ?・・・・・おお!あれは!!(にやり)よし!いくぞっ英ちゃん!!!」
「おっけー!!」

水着に着替えた途端にそれですか?(笑)


「さぁ!みなのしゅう!きちんと準備運動をしてから入るのじゃよ」
「はいはい。分かってますって」

娘ズに準備運動をさせておきながら、自分だけちゃっかり海に入ろうとするじゅらい。

「うわっ!あしが!」

だから言わんこっちゃ無い(笑)

「あら?大丈夫ですか?じゅらいさん?」

海から上がってきた広瀬が心配そうに聞く。

「大丈夫!・・・いててて・・・・」
「店主。治療的針。(うに)」

一緒にあがってきた鏡花が、じゅらいの足に刺す。

「鏡花殿、すまない・・・・・?」
「とんでもない」

そりゃあそうだ。だってうにだもの(笑)

「じゃあ、私達は先に海に入ります。準備運動も終わったので」

看板娘ズは先に行ってしまったようだ(笑)

「店主。準備運動はなされた方が・・・・・」

その通りだ。矢神さん(笑)


ジリジリジリジリ・・・・・
昼近くになって、太陽もますます照り付ける。

「あっつぅ〜」

眠兎とこのはは体を焼いているらしい。

「眠兎さん。あついですね」
「そうですね」
「何か飲みますか?」
「飲みますかぁ」

二人同時にむくりと起きて、売店の方に向かう。

「いらっしゃ〜い。ヤキソバだよ〜」
「にゃんにゃん♪」

おや?そこにいるのはヘリオスさん。

「にゃにゃにゃにゃん・・・・(ヤキソバとたこ焼と・・・・)」
「ふみぃん、ま、まだ食べるのかい?」
「にゃ」

大量に買い込むヘリオスと、それを止めようとする(してないか)JINN。
あ〜あ。あんなに買っちゃって。

「ヘリオスさん・・・食べきれるのか?」

眠兎とこのはにも突っ込まれる(笑)

「うにゃ(断言)」

そーかそーか。食べるのか。


そして、”今のところ”何事も無いかに見えるのじゅらい亭の面々であった・・・・



つづく〜



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