じゅらい亭日記セカンド

じゅらい亭日記セカンド  第二話「奇跡の価値は!?」
投稿者> Landa
投稿日> 03月21日(土)22時10分35秒


前回までのあらすじ
それはある朝のことだった、開店して間も無いじゅらい亭に一人の美女が走り込んで
来た。彼女こそはじゅらいの生き別れの姉、ジュンだった。彼女の話によるとじゅら
い達、姉弟は古代、強力な力を持ってこの世界を創造した神創人の末裔なのだという。
混血の進んだ今となってはその弱いものだがその力に目を付けた秘密結社が今、じゅ
らい達を狙っているらしい。緊張の走るじゅらい亭…その時、ドアが開く。
そこに立っていたのは――!?
(OP開始:Bland-New-Heart(ガガガバージョン))

第二話 「奇跡の価値は!?」

「貴方に力を…」 (BGM開始 お嬢様はエレガント)
広瀬はこのはに運ばれて来た花瓶にそう切り出した。真剣な表情で花瓶を見据える。
「貸してもらいます、花瓶さん」
「あっしに出来ることならまかせてくだせい!」
花瓶なので表情は分からないが、安心出来そうな答えを返す花瓶。
「ありがとうございます。矢神さん、花瓶さんにミラーコーティングを施してください。
このはさんはサテライトバスターテレ砲台の準備を…。エレガントにお願いしますね」
花瓶の返事に広瀬は肯き、近くに居た矢神とこのはに次の指令が下る。
(BGM演奏 テクニカル・パワー)
「分かりました、任せてください(笑)」
「では、はじめますか…」
このははそう言うと懐から取り出した、コントローラーのボタンを押す、ぽちっとな。
すると、
ゴゴゴゴゴゴォォォォ―――
辺りに轟音が響き、地面が揺れる。轟音の中、さっき暴走が繰り返されていた地面が
割れ、そこから巨大なテレ砲台が姿をあらわす。
「あぅ、あれはサテライトバスターテレ砲台…凄いですぅ」
目の前の巨大なテレ砲台に圧倒される燈爽。
「このテレ砲台ならあの隕石も木っ端微塵ですよ」
このはが隕石に標準を合わせながら燈爽に解説をはじめる。
「このテレ砲台は凄いですよ、どんなに下手な人が狙っても確実に当たります。
誘導機能まで搭載してますから、何てたって12倍速(当社比)ですからね」
と胸を張るこのはに、広瀬が付け加える
「そう、奇跡でも起きない限り、このテレ砲台は確実にあの『隕石』を粉砕する
でしょう」

(画面にじゅらいとその後ろに控える看板娘達のイラスト)CM突入
人物A:「あっ、ライター忘れた」
人物B:「こんな時はこれ!使い捨て幻希くんライター♪」
幻希くんライター:「燃えやがれ 滅火!」
人物A:「おぉ、煙草に火が、助かった!」

人物C:「あれ、家に火がつかないぞ?」
人物D:「そんな時はこれ!使い捨て幻希くんライター♪」
幻希くんライター:「食らいやがれ 滅火!」
人物C:「おぉ、よく燃える!」

どうです、一家に一つ?使い捨て幻希くんライター!どんなものでも燃やしちゃいます♪
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(画面に背中合わせに立つゲンキと幻希のイラスト表示)CM終了

「そう、奇跡でも起きない限り、このテレ砲台は確実にあの『隕石』を粉砕するでしょう」
との広瀬の言葉に風花が言う
「奇跡は待つものじゃない、自分から起こすものです!」
「でも、この場合起きない方がいいですけどね(笑)」
風花の言葉にそう返したのは、広瀬でもこのはでも燈爽でもなかった。
「矢神さん、花瓶さんのミラーコーティングは終わったんですか?」
そう、そこに立っていたのは矢神…まぁ、台詞でわかるだろうけど。
「はい、既にミラーコーティングを終え、テレ砲台に設置して有ります。
後はじゅらいさんがボタンを押すだけで発射可能ですよ」
矢神ににこやかに答える。
「では、拙者…押させてもらうよ」(BGM:言えないチカラ)
とじゅらいがこのはが持っていた、発射装置を受け取る…
「…3…2…」
周りのみんなじゅらいのカウントダウンに息を呑む。
「…1」
周りでみんなが固唾を呑んで見守る中、じゅらいは発射ボタンに指を伸ばす、心なし
かその指は震えているかのように見える。
「…アデュー!」
じゅらいが掛け声と共に発射ボタンを押す。それと同時に爆音が辺りに響き、テレ砲台
から銀色の花瓶が近づいて来ている『隕石』に一直線に突き進む。そして、激突する…
寸前、辺りを眩しい光が覆った。
その夜、この世界の住人に昇っていく銀色の流れ星を見たという人物が多発した。願い
が三倍叶ったかどうかは定かではないが。こうして花瓶は空のお星様となった…
そして、目前と迫った隕石を呆然と見ながら、じゅらい亭の常連達はメモル君の声を聞
いたという。そう「奇跡が起きたよ…」と。


第二話『奇跡の価値は!?』−完−




次回 「今そこに有る死期!!」

じゅらい:「くっ、拙者はもうだめだ…」
風舞:「何を弱気なことをいってるんですか!?」
このは:「こうなったら伝説の薬…シネルを取って来るしかないか…」
矢神:「あからさまに怪しいですね(笑)」

幻希:「代われゲンキ!お前じゃ無理だ…こいつを倒すには…」
焔帝:「幻希さん、駄目です。ここは、私に任せてください」
ゲンキ:「焔帝さん、何を!?」
焔帝:「…私の力を解放する時が来たようですね」

燈爽:「凍った時が…動き出しますぅ」
弦楽器:「それではまさか…アレの復活が近い…」
燈爽:「そうですぅ、伝説の虫…『ゼファール』の復活…」
弦楽器:「そうなるとこっちも伝説の武器を探さないと…」
?・??:「そうはさせないわ!」
弦楽器:「ま、まさか貴方が生きているなんて…!」

なおこの次回予告はフィクションです、本気にしないでください。
では、あれば次回「今そこに有る死期!!」
借金は減るのか?

URL> ・・・(^^; BGMは適当です

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