第弐話「ひとかけら」外伝 −なんてステキな青い海−

2000.4.9(日) 藤原眠兎

 

 


なんてステキなありふれた日々

第弐話 ひとかけら

−なんてステキな青い海−

 

 

 

 青い空。
 白い雲。
 いかにも南国っぽい熱い日差しが降り注ぐ。
 ここはセカンドムーン、常夏のリゾート地である。
 ここに光流、美影、虹にカリン、さらに京介は遊びに来ていた。
眠兎やみのり、ゲンキにクレインが引き受けた仕事がこの地の調査だったのだが、そのつい
でに便乗してきたのである。
「今年はもう海になんか来る機会無いと思ってたからなぁ…もう、うれしくて仕方が無いって
感じだよ」
 虹が心底嬉しそうに言う。
「今日は泳ぎ倒すぜっ!」
 光流が頷きながらやはり嬉しそうに答える。
 今年はじゅらい亭が海につながらなかったため、海に来る機会など無かったのである。
 もっとも、やたらと盛り上がる二人をよそに美影はひたすらローテンションである。
 低血圧を極めし者である美影は朝は弱い。
 もうひたすらに。
 かくてローテンションなのである。
カリンはといえば、虹達ほどではないにしても、まぁ、多少はいろいろと期待していたりす
る。お年頃だし。
 京介はやっぱりローテンションであった。
 理由は本編第弐話を参照の事なのである。
 この話の主人公は京介とカリンではないのでこの程度でいいや。
「…何か言ったかい、光流くん?」
「へ?いや、泳ぎ倒すとはいってけど?」
 何やら不機嫌そうに光流に尋ねる京介。
 いかん、さすがに勘がいい。うかつな発現は避けよう。 
「…それもそうだね。ただ何か悪口を言われたような…」
「気のせいだよ、京介さん!」
 テンションの高い虹がテンションの高いまま言った。
 納得したようなしないような表情の京介。
 そんなこんなで虹達は海に到着した。
 まるで空を切り取ってきたかのような青い海に白い砂浜。
 まばらに水着の男女が戯れている。
「さあて、じゃあ着替えてきますか!期待してなよ、光流に京介さん!」
 カリンはいたずらっぽく言って、更衣室の方へと向かう。
「えーと…」
「………。」
 虹はちょっと赤くなってから慌ててカリンの後を美影の手を引いておっかけた。
 ちなみに美影はどうでもいいので無言。
「期待って…何?」
「さあ、ね。君にもわかるよ、いつかね。」
 狐につままれたような顔をする光流に、京介は肩をすくめながら言った。
 何というか15歳にもなれば、普通は性的な欲求が強くなってもよさそうなものなのだが。
 だが、これで丁度いいくらいなのかもしれない。
光流のぱわふりゃな勢いでそっち方面に走られてはそりゃあもう大変な事になりそうな気が
する。真面目なだけにたちが悪そうだ。
「ま、それより僕たちも着替えないとね。そうだろう?」
「おお、そうだぜ。さ、着替えようぜ!」
 張り切って着替えに行く光流とそれについていく京介。
 まるで手を伸ばせば何かをつかめそうな青い空。
 よーし、今日はてってー的に遊ぶぜ!
 光流は心の中で宣言すると更衣室へとまっしぐらに走りはじめた。
 京介はもう一度だけ肩をすくめた。


 当然の如く着替えるのは男の方が早い。
 例にもれずに光流と京介は既に着替え終えて、既に砂浜に文字通り陣取っていた。
「とおおぉりゃああぁっ!」
 気合一閃、光流がざくざくと砂浜を掘った。
 出来上がった崩れゆく穴に、京介がビーチパラソルを差し込む。
 ばさり、と傘が開いて小さな日陰ができる。
 そこに京介は手際良くひょいひょいと荷物を広げていった。
 あっという間に陣地(?)の出来上がりである。
「これで、良し、と」
 京介はそう言うと読みかけの小説をとりだして、ごろり、と砂浜に寝転んだ。
 その横で、さっそく光流が準備体操を始める。
「京介さんは海に入んないのか?」
「ああ、今日は陸でのんびりさせてもらうよ。」
 光流の質問を軽く流すと、京介は再び小説に目を落とした。
 ふと耳を澄ませば波の音以外にさくさくさく、と砂浜の砂を踏みしめる音が近づいてくる。
「じゃーん、おまたせー!」
 カリンがいかにも嬉しそうに言う。
 京介がその声に顔を上げ、光流は準備体操を止めて振り向いた。
「えへへ…」
「………。」
 虹は照れたように笑い、美影は相変わらず不機嫌そうだ。
カリンは赤いおとなしめのワンピースの水着に同色のロングのパレオを巻いている。虹はタ
ートルネックの白い生地にヒマワリ柄の入ったかわいいワンピースの水着で、美影はといえば
黒のスポーツタイプにビキニだった。
 しかし、どちらかといえば特徴的なのは水着の選別よりも本人達のスタイルの違いなのだ。
平均的な身長でスレンダーなカリンに対して美影は背も高く、スタイルもよくて、出るとこ
は出ていて引っ込むところは引っ込んでいるモデル体型だ。虹はといえば身長は3人の中で一
番低いものの、スタイルは二人の平均…というよりは、将来性はありそうだが「普通」なのだ。
「うん、三人とも可愛いよ。良く似合ってる。」
京介がいかにも年上らしい無難な意見を言った。と、同時にこの場にクレインがいない事を
ほんの少しだけ喜んだ。
 いたらナンパしかねない。
 それぐらいにこの3人はレベルが高い。
特に美影はスタイルの良さ、外見、共に贔屓目を差し引いても余りある素晴らしさだ。眠た
げな瞳も(本当に眠いのだが)、色気を醸し出している。
「………。」
 光流はといえば三人の方を惚けたように黙って見ていた。
「おーい、光流どーした?あまりの可愛さに驚いて声も出ない?」
 カリンがからかうように言うと、急に光流は我を取り戻したかのように軽く頭を振った。
 そしてくるりと視線を海に向ける。
「じゃ、じゃあさっそく泳ぐぜっ!」
 そういうと、まるで逃げるかのように海に向かってダッシュした。
「えっ?あっ!ちょっと待ってよ光流くーん!!」
 慌ててその後ろを虹が追っかける。
 ぴゅーっとあっという間に小さくなっていく光流を一生懸命虹が追っかけていく。
「どうしちゃったんだろ?」
 カリンが呆気に取られながら呟く。
「…刺激が強かったんじゃない?」
 カリンの問いに面白くもなさそうに美影が答えた。
 京介は美影を見ながらその意見に心の中で同意した。


 ざばざばざばざっぱーん。
 ごぼごぼごぼ。
 光流は勢いよく海に飛び込むと、まるで頭を冷すようにそのまま水の中に潜った。
 何だかおかしい。
 水着姿の虹ちゃんを見た瞬間、頭がボーっとして何も考えられなかった。
 ひどくドキドキして、落着かなかった。
 毎年毎年見てきたじゃないか、何で今年に限って…
 可愛い、抱きしめたい、なんて思うんだ?
 さすがに息苦しくなって、光流は勢いよく海面に顔を出した。
「きゃっ!?」
「わっ!?」
 水面に顔を出すと、光流の目の前には虹がいた。
 反射的に光流は虹から目を逸らす。
「置いてくなんてひどいよー…」
 ぷうっと頬を膨らませて虹は光流に言った。
 それだけじゃない。
 別に褒めてくれなくてもいいから、何か一言ぐらい言って欲しかったのに。
 さすがにこれは口にはしなかったが、心の中で虹は付け足した。
「…ごめん」
 光流は心底すまなそうに謝った。
 虹の心の中の呟きは知る由もないが、何だかひどく罪悪感があった。
「んー…許してあげる…って、大丈夫?なんか顔真っ赤だよ?」
 ふと見上げた光流の顔はまるでゆでだこのように真っ赤になっていた。
 虹もまさか自分が原因とは思っていないので、心配になって額に手など当ててみる。
 ひんやりしている。
 当たり前だ、今まで海の中に潜っていたのだから。
「んー、熱はないみたいだけど…」
「だ、だいじょうぶだぜ!」
 力強く光流は否定した。
 よし、もう大丈夫。
 いつも通りの俺だぜ!
 光流はそう自分に言い聞かせながら、にっこりと微笑んだ。
「ん、じゃあ、遊ぼうよ!」 
「おう!」
 つられてにっこりと笑う虹に光流は力強く返事をした。
 こうなるともういつもの二人である。
 体育会系ののりで疲れ果てるまで遊び倒す。
 それがいつものパターンである。
「あ、ねえ、あの島までいってみようよ!」
 そう言って虹が指差したのはちょっと遠いかな、という位置にある離れ小島だった。
「よし、じゃあ、行こうぜ!」
 光流は虹の手を取りながら器用に泳ぎはじめる。
 去年までと変わらない、いつも通りの二人。
 だけど二人の間で何かが少しづつ変わりはじめていた。
 いつまでも子供のままではいられない。
 そう言ったのは美影だったか。


「見てる方がイライラするわね。何とかなんないのあの二人?」
 いつのまに現れたのか、のんびりと寝転がっている美影の側に一人の少女が立っていた。
 年の頃は光流や虹達と同じくらいだろうか。
「…ならないんじゃない?」
 目をつぶったまま美影はぞんざいに答える。
「…放っておけばいいのよ。少しづつ変わっていってるんだから。無理なんかする必要なんか
どこにもありはしない。…そうでしょ?」
「相変わらずクールねぇ…」
 感心したように少女は美影に答えた。
「でも、あんたの双子の弟とあたしの大親友の問題なのよ?このままじゃおじいちゃんおばあ
ちゃんになっても変わらないなんて事になりかねないわ。あたし達が思いっきり盛り上げてあ
げなきゃね♪」
いかにも年頃の女の子らしい論理を振りかざし、少女は小島の方へと向かっていく二人を見
た。その表情はどこか楽しげだ。
「…ところで本来の用件はいいの?」
「んー大丈夫、大丈夫。おじさまに荷物届けに来ただけだし。すぐ帰れるし。」
 やたら楽しそうに少女は答えた。
 頭の中身はどう二人を盛り上げるかでいっぱいなのだ。
「そういや虹ってけっこう雷苦手だったよね?」
 嬉しそうに尋ねる少女を美影は片目だけ開いて見つめた。
 そしてため息をついて大袈裟に肩をすくめる。
「…程々にね、ディル」
 そう言って再び美影は目を閉じた。


 小島にたどり着いた虹と光流はさっそく探検を始めた。
 もっとも探検というほど広くも無く、洞窟もすぐに行き止まりになっている。
「んー残念、宝物でもあればよかったのに」
 そう言って虹は光流を見上げながらにっこりと微笑んだ。
 本気かどうかは難しいところだ。
 ただ、虹の笑顔を見ていると光流もだんだんそんな気分になってくる。
「そうだね…」
 なんとなく。
 じっと虹を見る。
 そしてすぐに目を逸らした。
 まずい。
 またなんか変な感じになってきた。
「どうかしたの?」
「い、いや、ほら、えーと、そう!天気!天気が心配で…」
 ひどくドキドキしながら光流はしどろもどろで答えた。
 もちろん天気云々というのは思いつきだ。
 さっきまで雲一つ無い晴天だったのだが。

 ゴロゴロゴロ

 もちろんだれかの腹が壊れているのではない。
 暗雲が急にたちこめてきた。

 ぽつ、ぽつぽつ、ぽつぽつぽつぽつ…ざー…

 そのうち急に強く雨が降り始めた。
「っと、雨宿り、する?」
「うん、そうしよ…」
 光流の言葉に、どこか何かに怯えたように虹が頷いた。
光流は虹が雷が怖い、とまではいかなくても苦手なのは知っていたから、軽く手を引いて先
程の洞窟の中へと先導する。
 洞窟は薄暗くて、何もないとはわかっていても、何か不安を感じさせるような雰囲気だった。


「よしっ!思惑通りだわっ!」
 ディルは手鏡に映る光流と虹を見ながらにやりと笑った。
 このあたり一帯に積乱雲を呼び夕立を降らせているのは他ならぬ彼女である。
「ふふふ…まだまだ…これからが本番よ!」
 そう呟くとディルは軽く呪文を唱えはじめる。
 今度は雷だ。
 もう二人の仲を進展させようとしてるんだか悪戯してるんだか。
「…勘弁して欲しいものね」
 付き合いのいい事にびしょぬれになりながら美影は呟いた。


 がらっごろごろごろぴしゃあああんっ!

 とうとう雷が落ちた。しかもすぐ近くに。
「きゃっ!!」
 短い悲鳴を上げると虹は反射的に光流にしがみついた。
しがみつかれた光流は困ってる虹ちゃんも可愛いなぁなどと考えて、そう考えてる自分に驚
いていたりする。今までだったら"可愛い"と考える前に何とかしなきゃと思ったはずなのに…。
「あ、ご、ごめんね。」
 顔を赤くして虹は慌てて離れようとした。
 離れない。
「え、あれ?」
 離れないのは当たり前の話で、光流が軽く抱くようにして左腕を虹の背中に回していた。
「…いいよ、このまんまで。怖いんでしょ?」
「…うん」
 虹は素直に頷いて顔を真っ赤にしながら身体を預けた。
 不思議なあったかさが二人を包む。
 平静な顔をしている光流だったが、その実、内心ではパニックに陥っていた。
 明らかにおかしかった。
今までだったら転移して宿に戻るとか、強引に雲を散らすとか、そのくらいの事はしてきた
のに。今、この瞬間が惜しくて、このまんまでいる。
 大好きな可愛い虹ちゃんを抱きしめて独り占めにしていたい。
 そんな自分勝手な気持がある事自体が驚きだった。
 確かに虹ちゃんの事は好きだ。大好きだ。
 でもだからって、これは正しい事なんだろうか?
「…あったかいね」
「…うん。」
 奇妙な沈黙。


「ほらほら、ちょっと見なさいよ、いい雰囲気じゃないの!」
ディルが心底嬉しそうに美影に言った。雨に打たれているというのに頬を赤く染めて、興奮
気味に、である。
「…やれやれ」
 と、いいながらも美影は付き合いのいい事に相変わらず一緒になった雨に打たれていた。
 鏡の中のお似合いの二人。
 何だか妙に腹立たしかった。 
 嫉妬?だれに?
 …ばかばかしい。
 美影は軽く首を振って否定した。


「…虹ちゃんって、こんなに小さかったっけ?」
 光流は急に妙な事を言った。
 光流の印象では、もう少し大きい気がしていたからだ。
 虹は一瞬きょとんとした顔をしたが、すぐにくすくすと笑う。
「違うよ、光流くん。私が小さくなったんじゃなくて、光流くんが大きくなったんだよ」
「ええ?そうかなぁ…」
 何だか納得いかなさげに呟く光流。
「うん、そうだよ。おかしいね、初めてあった頃はあたしの方が大きいぐらいだったのに…男
の子なんだね…やっぱり…」
 胸に身体を預けながら。
 互いの体温が心地良い。
「………虹ちゃんは。」
「ん?」
 虹が顔を上げる。
「女の子、だね。」
 光流はじっと虹の顔を見つめていた。
「そう、女の子だよ。だから、大好きな光流くんはこの水着気に入らなかったかな、とか美影
ちゃんみたいに胸がおっきい方が良かったのかな、とかカリンちゃんみたいにやせてる子の方
が好きなのかな、とかそんな事ばっかり考えているんだよ。」
 虹は、そう言うと少し顔を赤くするとにぱっと笑った。
 光流はちょっと驚いたような顔をしてから、目を逸らしながら口を開いた。
「えーと、ね。俺上手く言えないけど、虹ちゃんが俺にとっては一番だよ。水着も、あんまり
可愛くて、なんか俺、おかしくなっちゃってさ。」
「おかしく?」
 少しうれしそうに虹は小首をかしげた。
「…ホントは、今だって帰ろうと思えばすぐにでも宿に帰れるんだ。だけど、さっきと同じで
俺なんかおかしいんだ。…ずっと、このままでいたい。虹ちゃんと二人っきりで、ずっと抱き
しめてたい。…でも、こんなの、俺のわがままじゃないか。」
 まるで血を吐くように苦しそうに光流は言った。
 なんだか自分がダメな人間になっていくようなそんな気持ち。
「じゃあ」
「え?」
 虹の声に光流が視線を向ける。
 まっすぐに虹は光流のことを見ていた。
「あたしもおかしいね。あたしも、こうしてたいよ。このまま、ずっと…」
 ぎゅうっと抱きつく。
「虹ちゃん…」
「光流くん…」
 自然と目を閉じて顔と顔が近づいて…。


 とんとん。

 肩が軽く叩かれた。
「うるさいなぁ、美影、いいところなんだから…」
 肩に乗っかったままの手をディルは乱暴に払った。
 まったくいいところなんだから邪魔をしないでほしいわ。

 とんとん。

「うるさいってば!今いいところだって言ったでしょう!?」
 そう言いながら青筋を浮かべながらディルはくるりと振り向いた。
「ほう、何が良いところなんだ?ディル」
 そこにはびしょ濡れになって、やはり額に青筋を浮かべたサングラスのナイスミドル。
「あ、あら、おじさま…」
「『あら、おじさま』じゃないっ!こんなところで雨を降らせてどういうつもりだ!」
 その怒り烈火の如く。
 とっておきのドラ焼きを食べられたときのように。
「こ、これは虹のために…」
「問答無用!」
 聖鉄がうなる。
 ゴツッ。
「ううっ…とほほ」
 ディルは頭を押さえてうめいた。
 美影はそれを見て肩をすくめる。
 雨はもうやんでいた。

「あ、雨やんだね」
 顔を真っ赤にしながら虹は洞窟の入り口を見た。
 雨はすでに止んで、まぶしい太陽の光が差し込んでいた。
「うん、いこうぜ、虹ちゃん!」
 そう言って、同じように顔を真っ赤にしながら光流は虹に手を差し伸べる。
「うんっ!」
 虹は光流の手をしっかりと握った。
 すると光流はぐいっとその手を強く引いて胸に抱き寄せた。
「え?え?」
「飛ぶよ!」
 困惑する虹をよそに光流は洞窟を駈け抜け、大地を蹴って高く飛んだ。
「うわぁ…」
 はるか下に広がる一面の青い海。
 なんてステキな青い海なんだろう。
「…忘れない」
「え?」
 光流は自分の腕の中の虹を見る。
 虹はいつものヒマワリのような最高の笑みを浮かべた。
「忘れない!光流くんと見たこの青い海の事!洞窟の事!光流くんの言葉!全部全部忘れな
い!」
「俺も!忘れないぜ!」
 光流もにぱっと笑いながら答えた。


 遠く、空を飛んでいる二人。
 美影は軽くため息をついた。
「いっしょにあるいてくれる人、か」
 うらやましかったのはきっとそれ。
 いつか自分にもできるのだろうか。
 甘えられるのではなく。
 甘えることができる人が。


 青い空。
 白い雲。
 いかにも南国っぽい熱い日差しが降り注ぐ。
 そしてなんてステキな青い海。
 忘れないよ。
 ね、光流くん!

 

 

 


 

 


−なんてステキな青い海−おしまい(^^)

というわけで後書き。
外伝です。
はっきし言って私はラブラブモノが好きです。
会社で一日で書き上げました。
ああ、満足満足(^^)
もし良ければ感想くだされい!
ばっははーい!

 

 

 


「なんてステキなありふれた日々 第弐話」の補足

です。

この作品は他のじゅらい亭日記が元になって創作(?)されております。
じゅらい亭日記の各作品をお読みになられると、(掲載作品が)面白い上に吉です。

とりあえず今回の主役は“御堂 京介“くんです。

”御堂 京介”はクレインさん作の

「召喚!じゅらい亭日記 −決戦編−」
「来訪」「敗北」「潜航」「決戦」「転生」

で出てくるキャラクタです。

面白いです。
読んでくだされい。

っていうか読んだほうが「なんステ」が面白くなります。

多分。


「〜まほろば〜 なんてステキなありふれた日々」 第弐話「ひとかけら」
第弐話「ひとかけら〜もう一つのエピローグ〜」
第弐話外伝「なんてステキな青い海」 2000.4.9(日)00:04
第弐話「ひとかけら」〜カリンの場合〜 2000.4.14(金)23:43
 
じゅらい亭日記インデックス
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